スパイドラマ倶楽部・別館-スパイ大作戦専門館



エピソードガイド6



147 暗号名はC6 Bag Woman
【目的】シンジケートの活動を公認する謎の高官C6の正体を暴くこと
【指令】おはよう、フェルプス君。 長年にわたり西部のある州でシンジケートの活動が半ば公認されているが、これは州政府の某高官が莫大な賄賂を受け 取っているためと思われる。だがこの高官の正体は謎で、C6としかわかっていず、調査していた政府の情報部員ジャック・マロイは抹殺されてしまった。賄 賂の支払いを担当しているのは大幹部ハリー・ファイフと腹心の部下ルーク・ジェンキンスである。
 そこで君の使命だが、謎の高官C6の正体を暴くことにある。例によって君もしくは君のメンバーが捕らえられ、あるいは殺されても当局は一切関知しない からそのつもりで。なお、このテープは自動的に消滅する。 成功を祈る。
【スタッフ】
脚本: エド・アダムソン&ノーマン・カトコフEd Adamson & Norman Katkov
製作: ローレンス・ヒースLaurence Heath
監督: ポール・クラズニーPaul Krasny
【ゲスト出演】
ルーク・ジェンキンス:ジョージ・スタンフォードGeorg Stanford Brown as Luke Jenkins
ハリー・ファイフ:ロバート・コルバートRobert Colbert as Harry Fife
ウィンストン・ウォルディング/C6:ジョン・ラセルJohn Lasell as Winston Walding aka C6
ウォルター・マニング医師:ラス・コンウェイRuss Conway as Dr. Walter Manning
アル:ジョー・E・タタJoe E. Tata as Al
ボブ・ミラー医師:ルー・ブラウンLew Brown as Dr. Bob Miller
クローレー:ジョン・ウィーラーJohn Wheeler as Crowley
ピート・ウォーカー:グレン・R・ワイルダーGlenn R. Wilder as Pete Walker
ジャック・マロイ:トッド・マーティンTodd Martin as Jack Malloy
【場所】@指令(媒体):ガソリンスタンドでトンプソン通りを見物したいと言い、奥に地図がありますよと聞き、机の引き出しよりオープンテープレコーダーを取り 出す
A舞台:ロサンゼルス
【役割】ジム:警官→スタージェス
ケーシー:ジーム・ロイス
バーニー:ルーク・ジェンキンスに変装
ウイリー:ケーシーの尾行
ボブ・ミラー医師:マーティン動物医院
【道具】@発信機と受信機
A指輪型カメラ
B催眠針
【見所】(03分30秒)ジャック・マロイがルーク・ジェンキンスにより射殺される
(10分30秒)C6が10万ドルを要求してきたのでバッグの中に爆弾を仕込んだとファイフが言う
(13分10秒)病院に現れたルークをジムが催眠針で倒し、バーニーとすり替わる
(19分10秒)犬のチャドが檻から出て、マーティン動物医院から逃げ出す
(21分40秒)チャドがバーニーを襲い、ファイフに正体を見破られてしまう
(25分20秒)バーニーがマニング医師に476ー7310に電話をと言って気絶してしまう
(28分00秒)車に追突され受信機が壊れてしまい、ケーシーの尾行が不可能になるウイリー
(32分40秒)エレベーターに乗ろうとするジムはバーニーの姿に気がつく
(41分40秒)C6が現れ、指輪型カメラで撮影するケーシー
(42分40秒)ルークより電話が入り、女はサツでバッグを間違えたとC6に告げる
【疑問点】@C6の顔は判明したが、どのような職にある人物だろうか?
【粗筋】ハリー・ファイフは自宅からC6に電話することがなく、盗聴器を仕掛けても無駄であり、また、同じ人間に2度と金を運ばせないことや、C6の運び屋の 決定権を持ち、賄賂の記録もファイフの金庫の中にある。C6に届けるバッグを開けるキーは二つあり、一つはファイフが持ち、もう一つはC6が所有する。既 にC6の正体を暴こうとした我々の仲間を一人殺したとジムはメンバーに注意を与える。ジムは運び屋ジーム・ロイスを逮捕してケーシーがジーム・ロイスにな りすます。ファイフはC6が10万ドルを要求してきたので、バッグの中に爆弾を仕込んだことをルークに知らせ、ジーム・ロイスが一緒に吹っ飛んでもいいと了 解するルークである。その後、犬のチャドを病院に連れていくルークをジムが催眠針で眠らせ、バーニーがすり替わる。ファイフの事務所にケーシーが到着 し、バッグに手錠をつけられ、間違いなく渡してくれとファイフは指示する。ケーシーを尾行するウイリーはロスの駐車場に入ったとジムに知らせる。ところが、 犬のチャドが檻から出て、マーティン動物医院から逃げ出してバーニーを襲い、ファイフにマスクを剥がされて正体がばれてしまう。そして、顳かみに銃弾を受 けてしまい、やっとの思いで病院に逃げ込んだバーニーは、マニング医師に476ー7310に電話をと告げて気絶してしまう。マニングより連絡を受けたジムは 駆けつけるが、他の病院に移された後で、マニング医師とその病院に向かうことになる。一方、ウイリーは駐車場で車に追突されて、受信機が破損してケー シーを見失ってしまう。ウイリーはジムに無線で連絡しようとするがジムが捕まらない。病院ではバーニーに睡眠薬が打たれて喋ることができないので、ジム が電話をかけにマニング医師と階下に行くためエレベーターに乗ろうとした瞬間、バーニーがベッドから起き出してジムを追いかける姿が目に入り駆けつける と、ケーシーのバッグの中に爆弾があると言うのだ。ウイリーにジムが連絡を取ると、見失ったということで、眠っているルークを起こして脱出させる作戦を取 る。さらに、ジムはシカゴのスターチェスとしてファイフに電話を入れ、これから向かうと告げる。その後、ファイフに対してジムは使用人の身元をチェックした方 がいいと言い、また、C6は組織にとっても重要な人物で今の5倍の金額を払ってもいいと告げるのである。ジムが帰った後、これはえらいことになったとファ イフとルークであるが、ルークが車で飛び出し、それをジムが尾行すると、途中でルークが公衆電話で電話をする。そして、ジムが双眼鏡でダイヤルを盗み見 し、電話番号から住所を割り出し、ウイリーにマーシャル通りの4727の2601号室にいると連絡する。一方、ルークから女はサツでバッグを間違えたことを 聞き、手下にC6はケーシーを殺害する指示を出すが、ウイリーが踏み込み、C6の手下を銃で撃ってケーシーを救出するとともに、C6を捕まえるのであっ た。
【解説】日本版ではどういう理由かわからないが、この「暗号名はC6」が最終話になっている。当然のことながら、最終回の体裁をなしておらず、このエピソー ドを見た限りでは、誰もこれで「スパイ大作戦」が終わってしまうなんて思わないだろう。これは、アメリカにおける最終話の「王冠すりかえ大逆転」でも言える ことだ。
 バーニーはファイフの用心棒ルークを眠らせ、ルークのマスクを被って変装するが、ルークの飼っている犬に襲われてマスクを剥がされてしまうという予想外 の展開になる。ファイフがバーニーに発砲して、弾がバーニーの顳かみをかすり、やっとの思いで診療所に駆け込んで、ジムの電話番号を医師に伝えたまま 失神してしまう。
 一番印象に残るシーンは、病院に移されたバーニーに睡眠薬が打たれ、ジムが駆けつけても何も喋ることができないのだが、ジムがエレベーターに乗って ドアを閉めようとした瞬間、バーニーが病室から意識朦朧のまま出てくる場面だろう。バーニーのスパイ魂には、本当に恐れ入る内容で、ジムにケーシーの バッグの中に爆弾が入っていることを伝える。
 ウイリーは受信装置の破損で、ケーシーの追跡が不可能になっていた。そこで、捕らえて監禁しているルークを自ら脱出させる作戦を取る。これは、「皆殺 し波止場」でも使われた手である。そして、ジムはシカゴのシンジケートの幹部として、ファイフにC6は組織にとっても重要人物として牽制する。ジムが帰った 後、C6に爆弾を贈ろうとしたファイフとルークは焦り、ルークが公衆電話でC6に連絡を取るところを、その電話番号を盗み見するのだ。そして、電話番号の住 所にIMFは踏み込んで、ケーシーの救助とC6の正体を掴んで捕らえるのであった。


トップへ

戻る

前へ

次へ



Copyright (c) from 2001 BONBEL