スパイドラマ倶楽部・別館-スパイ大作戦専門館



エピソードガイド7



150 市街大追跡 Speed
【目的】非合法薬品の業者が魔薬であるスピードを売りさばく前に奪還すること
【指令】おはよう、フェルプス君。 昨夜、ストーンハースト化学工場から3トンにのぼる硫酸Dアンフェタミン、通称スピードなる薬品が奪われた。首謀者は、非 合法薬品の売買では西海岸最大の業者サム・ヒビングで、それを地下組織に売りさばくため、現在カプセルにパックする作業を行っていると思われる。
 そこで君の使命だが、ヒビングがスピードを売りさばく前に奪還することにある。例によって君もしくは君のメンバーが捕らえられ、あるいは殺されても当局は 一切関知しないからそのつもりで。なお、このテープは自動的に消滅する。 成功を祈る。
【スタッフ】
脚本: ルー・ショウLou Shaw
製作: バリー・クレーンBarry Crane
監督: ヴァージル・W・ヴォーゲルVirgil W. Vogel
【ゲスト出演】
サム・ヒビング:クロード・アキンズClaude Akins as Sam Hibbing
マーガレット・ヒビング:ジェニー・サリヴァンJenny Sullivan as Margaret Hibbing
ファレン:ロン・ソーブルRon Soble as Phalen
ジンク:ジェッセ・ヴィントJesse Vint as Zinc
ユーゴ:デヴィッド・S・カスDavid S. Cass Sr. as Hugo
警備:トム・ウィンストン Tom Winston as Guard
工員:ディック・ジッカーDick Ziker as Operative
運転手:ジョージ・P・ウィルバーGeorge P. Wilbur as Driver
シャイナー:ラス・グリーヴRuss Grieve as Shiner
デートン:チャールズ・ベイトマンCharles Bateman as Dayton
【場所】@指令(媒体):機関車運転台の箱の中からオープンテープレコーダーを取り出す
A舞台:アメリカ西海岸
【役割】ジム:測量師→ジョニー・ブラディ
ケーシー:マーガレットに変装
バーニー:ニューオリンズのジギーの子分
ウイリー:ブラディの従業員
【道具】@マークをつけた1000万ドル
A催眠針2種
B測量機:弾を発射する
C時計型発信機
【見所】(13分10秒)ジムがマーガレットに催眠針を刺し、ケーシーがすり替わる
(16分40秒)車に衝突し、オートバイから倒れるケーシーからスピードを抜き取るヒビング
(19分00秒)バーニーはデートンと一緒に組むことになり乾杯する
(27分40秒)バーニーを見て部外者を招待した覚えはないとデートンに言うヒビング
(30分20秒)ウィルストンがジムの部屋に入っているところをウイリーが銃を向ける
(32分30秒)最終ラウンドの高値としてデートンが1000万ドルで落札する
(36分40秒)薬を飲んで大騒ぎをするマーガレットに皆が部屋に入る
(38分20秒)ジムがスネリングを殴り倒し、催眠針で刺して仮死状態にする
(42分00秒)死にたくなかったら失せろと言うヒビングに、娘ではないぞと覆面を剥がすジンク
(44分50秒)ヒビングが到着し、ジムに銃を向けるがバーニーとウイリーが包囲する
【疑問点】@IMFが用意した1000万ドルにはマークが入っているとジムが説明しているが、どのようなマークを入れたのか?
【粗筋】サム・ヒビングの娘マーガレットは二回の逮捕歴があり、薬に手を染めている。彼女を助けるには父親を葬り去らねばならない。運び屋スネリングはマ ーガレットにプロポーズするが、あっさり断られて事故で死ねばいいと捨てゼリフを吐く。オートバイを走らせるマーガレットにジムは測量機から弾を発射し、オ ートバイを止めたところを催眠針を刺し、ケーシーとすり替わる。そして、ケーシーは父親のヒビングの前でからかって見せ、彼女を追跡する父親だが、パトカ ーにも追いかけられることになる。挙句の果てには車と衝突してオートバイから倒れるケーシーからスピードを抜き取り、ヒビングは証拠隠滅を謀る。バーニー はデートンの事務所を訪ね、一緒に組まないかと誘い乾杯することになる。病室では男友達ジンクがケーシーを訪ねて20ドルよこせと言うが、ジムが病室に 入ったところを襲いかかり、ジムはことによったら大事になる可能性があると言い、ジンクの素性をマーガレットから聞き出そうとするが、拒絶されてしまう。ジ ムはケーシーをヒビング宅に送り、ヒビングはジムの素性をよく調べるように手下に命じるが、マーガレットの性格が変わったことに驚く。そして、セリの日にデ ートンがバーニーを連れていくと、部外者を招待した覚えはないというヒビングに、デートンはニューオリンズのジギーがよこした男ということで例外を認めても らう。第1ラウンドはシェイが250万ドル、第5ラウンドはホワイトが650万ドルと価格が跳ね上がっていく。ウィルストンがジムの事務所を家捜ししているとこ ろを、ウイリーに見つかり銃を突きつけられるが、話が合いウイリーはジムが過去に殺人で刑務所に入っていたことを喋る。セリの方はシャイナーが970万ド ル、最終ラウンドではデートンが1000万ドルで落札するのだ。配送方法を変えたいと言うバーニーに今までやってきた方法を変えたくないと主張するヒビン グである。ウィルストンよりヒビングにジムの過去についての報告がされ、マーガレットも思ったよりまともじゃないなと呟く。そして、薬を飲んで大騒ぎするマ ーガレットの部屋に皆が集まる中、スネリングからスピードをもらったと言うマーガレットに、スネリングは否定するが、これを聞いたジムはスネリングを殴り倒 して催眠針を刺し、仮死状態にしてしまうのだ。困ったヒビングはジムに運び屋の仕事を頼むことになる。ジンクはマーガレットの部屋に入ってきて再び金を要 求し、物音に駆けつけたヒビングは死にたくなかったら失せろとジンクに怒鳴るが、ジンクがこれは娘じゃないとマスクを剥がす。正体がばれたケーシーは窓 から飛び降り、庭の植木に隠れるのだ。心配になったヒビングはスピードの保管してある倉庫に向かい、こいつは警官だと言ってジムに銃を向けると、バーニ ーとウイリーに包囲されて捕まってしまうのだ。マーガレットは"薬とは縁を切るわ"と言い、"生まれ変わったんだよ君は"と励ますジムであった。
【解説】第7シーズンのトップを飾る本エピソードは、アメリカの初回放送時では第7シーズン全22話中19番目に放映された。理由ははっきりとわからない が、恐らく製作上の問題が発生したのだろう。ケーシー役のリンダ・デイ・ジョージはかなりお腹が大きくなっており、アパートシーンに登場すると、その後はマ ーガレットに変装したことになり、終盤までリンダ・デイ・ジョージを必要としない展開になる。また、撮影も彼女の腹部より下が映らないように工夫されてい る。
 敵の悪漢ヒビングの娘マーガレットは薬漬けということで、オートバイに乗ったところを止めてケーシーがすり替わる。その後、ケーシーがパトカーに追いか けられるような迫力のある暴走シーンが展開される。挙句の果てにケーシーは転倒して、病院に入院する破目になる。その後、ジムが見舞いにきてケーシー と仲良くしているのを見て、ヒビングはジムの素性を手下に調査するように指示する。
 ヒビングの屋敷では、国内からバイヤーを集めて魔薬であるスピードの競争入札が行われる。競争入札が行われるのは、第3シーズンの「プルトニウム24 0」と同様である。結局、スピードはバーニーらにより1000万ドルで落札される。バーニーは配送方法を変えたいと提案するが、ヒビングに断られてしまう。も し、ヒビングがバーニーの提案を受入れたら、IMFがどのような作戦を展開するつもりだったかは、残念ながら知ることはできない。
 その後、ケーシーが薬を飲んで大暴れして、ジムが薬を彼女に与えた運び屋の殺害を偽装する。運び屋がいなくなって困ったヒビングはジムにその代役を 依頼する。しかし、マーガレットの彼氏はマーガレットが偽者と見破って、マスクを剥がしてケーシーの素顔が現れてしまうという予想外の展開になり、ケーシ ーはうまく逃げたものの、ヒビングはスピードのことが心配になって倉庫までやってくるのだ。そして、ジムにこいつは警官だと銃を突きつけたところ、バーニー とウイリーに包囲されるのであった。


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