スパイドラマ倶楽部・別館-スパイ大作戦専門館



エピソードガイド7



171 暗殺計画ナイトフォール The Pendulum
【目的】テロリストの秘密結社が企むナイトフォール作戦を暴いて妨害し、その野望を挫くこと
【指令】おはよう、フェルプス君。 ガーナー・マルストロムはわが国の支配を企むテロリストの秘密結社ペンデュラムの幹部である。ペンデュラムは今暗号名 「ナイトフォール」なる作戦を開始したが、内容は定かではない。
 そこで君の使命だが、このナイトフォール作戦を暴き、妨害し彼らの野望を挫くことにある。例によって君もしくは君のメンバーが捕らえられ、あるいは殺され ても当局は一切関知しないからそのつもりで。なお、このテープは自動的に消滅する。 成功を祈る。
【スタッフ】
脚本: カルビン・クレメンス・ジュニアCalvin Clements, Jr
製作: バリー・クレーンBarry Crane
監督: ルイス・アレンLewis Allen
【ゲスト出演】
ガーナー・マルストロム:ディーン・ストックウェルDean Stockwell as Gunnar Malstrom
アレン・ボック:スコット・ブラディScott Brady as Allen Bock
ウェストン将軍:フランク・マックスウェルFrank Maxwell as General Weston
リーダー:ジャック・ドナー Jack Donner as Leader
雑役夫:レオン・ロントックLeon Lontoc as Houseman
アラブ:ピーター・ママコスPeter Mamakos as Arab
提督:ジャック・コリンズ Jack Collins as Admiral
電話オペレーター:ビヴァリー・ムーア Beverly Moore as Telephone Operator
マニー:ドン・リードDon Reid as Manny
【場所】@指令(媒体):ある建物の部屋の中にある箱よりオープンテープレコーダーを取り出す
A舞台:アメリカ国内
【役割】ジム:チーフ→グレイソン
ケーシー:アンドレア
バーニー:エルトン・ハワーズ
ウイリー:秘密会議のプレゼンター
アラブ:アレン・ホックに変装
【道具】@指輪:ペンデュラムの最高幹部が持つ
A嘘発見機:椅子の中に仕込む
B発信機
Cマイクロレシーバー
D血糊を仕込んだ弾
【見所】(01分50秒)ペンデュラムはウェストン将軍を射殺し、ブルドーザーで埋めてしまう
(14分10秒)秘密本部でケーシーが殺すつもりと言うのを聞き、部屋から逃げるマルストロム
(17分20秒)予期せぬ客の訪問を受けたとしてバーニーがマルストロムを皆に紹介する
(23分10秒)危険な芽を摘もうとマルストロムを殺せとアダム大尉はアレン・ボックに指示する
(24分20秒)情報部の誰かと嘘発見機が反応し、主だった者をバーニーに言わせようとウイリーが言う
(30分40秒)ジムは協力するか死ぬかの二つに一つだとマルストロムに告げる
(37分50秒)本物のアレン・ボックがIMFの変装したアレン・ボックを殴り倒す
(39分30秒)ウイリーが本物のアレン・ボックを倒すが、警備員を殴ってマルストロムが車で逃走
(44分30秒)アダム大尉によってマルストロムが銃で撃たれる
(45分00秒)ジムがアタッシュケースを窓から外に投げ、空中で大爆発する
【疑問点】@ウェストン将軍に顔を整形したのは何者か?
【粗筋】ケーシーはガーナー・マルストロムに会い、ウイリーにこの人は合格と言い、翌日、バーニーがエルトン・ハワーズとして訪れる。そして、マルストロム にペンデュラムの指輪を預け、ペンデュラムの最高幹部に会いたいので仲介してくれと頼む。マルストロムはバーニーを調査する旨アレン・ボックに指示し、 バーニーとウイリーの電話を盗聴させる。その後、マルストロムはケーシーに会い、秘密本部に連れていかれるが、バーニーとケーシーのやりとりを盗聴した マルストロムは自分が殺されることを知り、部屋から逃げ出すものの、秘密会議を聞いてしまう。ところが、会議が進行していく中で、バーニーが予期せぬ客 の訪問を受けたとしてマルストロムを皆に紹介してしまう。その後、マルストロムは事務所に連れてこられ、嘘発見機をセットした椅子に座らせられる。早く帰 してくれと言うマルストロムにバーニーは、君はモスク計画を知りすぎている。これについては引き分けかな、私たちもナイトフォール作戦を知っていると言う と、嘘発見機が反応する。そして、暗殺者のターゲットを探るバーニーはいろいろと尋問をし、情報部の誰かということに反応したことから、ウイリーは主だった メンバーをバーニーに聞かせようかとジムに提案する。一方、ペンデュラムではマルストロムが女と一緒に怪しい建物に入っていったとアレン・ボックが報告す ると、危険な芽を摘もうとアダム大尉はマルストロム殺害をアレン・ボックに指示する。その後、バーニーはチーフであるジムのところへマルストロムを連れて いき、ペンデュラム吸収のために協力し、ナイトフォール作戦を中止しろと命令する。ジムは協力するか死ぬかの二つに一つだとマルストロムに告げ、時間を 与える。ケーシーは私たちにつくしかないと言ってマルストロムを説得する。その後、ジムはウェストン将軍に直接会い、身に危険が迫っていることを伝える と、君も一緒に会議に出てくれと将軍に言われてしまう。ところが、秘密本部に潜入した本物のアレン・ボックが、IMFの変装したアレン・ボックを殴り倒し、マ ルストロムを狙撃する。警備員が撃たれて血を流したことでウイリーは本物のアレン・ボックであることを見破り、アレン・ボックを狙撃する。マルストロムは警 備員を殴り倒して車で逃げ、ウェストン将軍宅に到着する。そして、マルストロムはウェストン将軍に会いたいと呼び出し、将軍はアタッシュケースの中にある 時限爆弾のスイッチを入れて退室する。マルストロムはナイトフォール作戦の中止を申し入れるが、アダム大尉はマルストロムを撃ってしまう。この内容を聞 いたバーニーは無線で"ウェストン将軍は偽者でそこにいるメンバー全員を暗殺するつもりだ。爆弾が近くにある!"とジムに伝え、ジムは爆弾の入ったアタッ シュケースを窓の外に投げ、空中で大爆発するのであった。
【解説】「暗殺計画ナイトフォール」が本シリーズの最終話になってしまった。このエピソードが製作された頃は、「スパイ大作戦」がまだ放送打ち切りと決まっ ていなかったようで、全く最終回の体裁を備えていない。ただ、本国と日本においても初回放映時に、この「暗殺計画ナイトフォール」が最終回に使われてい ないというのも皮肉なことである。アメリカでは第169話、日本では第167話として放映された。
 IMFは敵の組織の幹部マルストロムを秘密本部に連れてくるが、バーニーとケーシーのやり取りを盗聴して、マルストロムは自分が殺されることを知って逃 げ出す。ところが、秘密会議が開催されているのを知って盗聴していると、自分のことを皆の前で紹介されてしまう。その後、嘘発見機の備えてある椅子にマ ルストロムを座らせて、IMFは次々と敵の作戦の概要を掴んでいくのである。
 敵の組織もマルストロムが怪しい建物に入ったということで、ボックにマルストロム殺害を指示する。ジムはチーフとしてマルストロムにナイトフォール作戦を 中止するように促す。そして、協力するか死ぬかの二つに一つとプレッシャーをかける。その後、ジムは敵の本部に乗り込み、ウェストン将軍に身の危険が迫 っていることを伝えるが、相手が替え玉であることに気がつかず、ウェストン将軍より一緒に会議に出てくれと言われる。
 ボックに狙撃されたマルストロムもウェストン将軍に会いに行き、ナイトフォール作戦の中止を申し立てるが、幹部らはマルストロムを撃ってしまう。この様子 を無線で聞いていたバーニーがジムに爆弾が近くにあることを知らせ、ジムがアタッシュケースを窓から放り投げると、大爆発を起こすという結末だ。
 途中でIMFのメンバーが変装したボックが本物のボックに殴り倒されるハプニングもあるが、最後のシーンは別としてあまり緊迫感もなく淡々とストーリーが 展開される。IMFもウェストン将軍が替え玉であることに全く気づかない。確かに嘘発見機でマルストロムはウェストン将軍に反応したが、それをIMFはウェス トン将軍が暗殺のターゲットと勝手に解釈してしまったことによる。既にウェストン将軍は殺されており、ウェストン将軍の替え玉が立てられているということを 知るマルストロムは、そのことで嘘発見機に反応したのである。嘘発見機が万能でないことを例証するエピソードである。


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