スパイドラマ倶楽部・別館-スパイ大作戦専門館



エピソードガイド1



17 第三の壁 The Reluctant Dragon
【目的】ロケットの権威である博士の研究が敵国政府に知れぬうちに博士を国外に連れ出すこと
【指令】おはよう、ブリッグス君。それは、ヘルムッド・チェロトフ博士といって鉄のカーテン内におけるロケットの権威である。一年前、博士の妻カレンが西側に 亡命、博士もすぐその後を追う予定であったが果たせずに終わり、それ以来博士は警察長官ヤンコフスキーの厳重な監視の下にある。チェロトフ博士は目 下、単純にして優秀なロケット特殊誘導装置を研究中であり、これが完成の暁には東西勢力のバランスは完全に崩れ去る恐れがある。
 そこで君の使命だが、博士の研究が向こうの政府に知れぬうちに博士をその国から連れ出すことにある。例によって君もしくは君のメンバーが捕らえられ、 あるいは殺されても当局は一切関知しないからそのつもりで。なお、このテープは直ちに処分してくれたまえ。 成功を祈る。
【スタッフ】
脚本: チェスター・クロムホルツChester Krumholz
製作: ジョセフ・ガントマンJoseph Gantman
監督: レオナルド・J・ホーンLeonard J. Horn
【ゲスト出演】
ヘルムット・チェロトフ博士:ジョセフ・カンパネラ(外山高士)Joseph Campanella as Dr. Helmut Cherlotov
ヤンコフスキー警察長官:ジョン・コリコス(島宇志夫)John Colicos as Commissioner Taal Janowski
カレン・チェロトフ:マラ・パワーズ(北村昌子)Mala Powers as Dr. Karen Cherlotov
ルーベッシュ:マイケル・フォレスト(寺島幹夫)Michael Forest as Lupesh
ソフィア:エリサ・イングラム(武藤礼子)Elisa Ingram as Sofia
ドゥヒノフ:アレックス・ロディン Alex Rodine as Duchinoff
ラウチェック:ノーベルト・シラー Norbert Schiller as Lauchek
ベルコフ:ノーベルト・メイセル Norbert Meisel as Berkov
ルコウスキー:アレン・ブライウァイス Allen Bleiweiss as Lukowski
クラヴェットスキー:ロバート・ブーン Robert Boon as Kravetsky
ヤブロンスキー:フェリックス・ルチャー Felix Lucher as Yablonski
【場所】@指令(媒体):ある駐車場に置いてある別の車のダッシュボードにあるテープカートリッジを焼却炉の火の中に投入する
A舞台:鉄のカーテン内の国
【役割】ダン:指令の受領と作戦の計画
ローラン:ブラウダ(東ドイツの副長官)
バーニー:アフリカの学生
【道具】なし
【削除】(29分20秒)パーティでばか騒ぎする一同と手品を披露するローラン
(32分40秒)博士の研究室に入るバーニーとカレンはひどい研究室に驚く
(40分00秒)手品が終わった後の会話
【見所】(09分00秒)ローランが研究室で博士と会話したことを咎める長官
(12分10秒)博士がローランを訪ねると、亡命の意志がなく、ロケット誘導装置のことを聞く
(14分10秒)ダンはカレンが嘘を言ったことを咎め、作戦の変更を余儀なくされる
(20分50秒)博士は監房に入れられ、慕っていた恩師たちのみじめな姿を目の当たりにする
(25分50秒)証明書のスタンプは偽造できるが、紙に金属繊維が含まれているため偽造不可と判明する
(28分00秒)カレンが変装してローランとすれ違い、ローランは気がついて絵をほしいと言う
(34分30秒)ローランが偽物のブラウダとばれてしまい、銃を突きつけられるがうまく逃走する
(46分00秒)長官は三人に銃を突きつけるが、ローランは銃をうまく取り長官を撃って逃走する
【疑問点】@証明書に名前は入っていないのだろうか?もし、名前が入っていたら、名前を偽造する時間はなかったはず。
【粗筋】隠れて国境を突破しようとするから失敗するのであって、博士を連れ出すには、堂々と税関を通って逃げるのだとダンは宣言する。東ドイツ警察の副 長官ブラウダとして、博士のいる研究室を訪れたローランは、博士に会いたいと合図をする。さっそく博士はローランのところを訪ねるが、博士には亡命の意 志がないことが判明する。連絡を受けたダンはカレンを呼び、嘘をついたことを咎め、ロケットの誘導装置がほしいので、カレンが切り札で再び国に戻り、博士 を国外に出たいという気にさせる必要があるというのだ。作戦変更となり、ローランは長官と仲良くする戦術をとり、博士の孤立化を謀るのだ。博士を牢屋に 閉じ込め、恩師たちのみじめな姿を見せて自分の将来を連想させる。ローランのことを気に入った長官はローランのパスポートに出国時に面倒な手続きのか からない証明書をつける。国外に出るには、この証明書が必要とすることがわかり、博士の分の証明書偽造をバーニーに頼むが、紙が特殊な金属繊維を含 んでいるため偽造は無理で、ローランはパーティを開いて同行の三人から盗むことにする。一方、牢屋から釈放された博士は、バーニーに連れられカレンと再 会する。ローランは手品で盗もうとしていたが、誰もパスポートを持っておらず、ソフィアが盗んだことに気がつき、警察に突き出すと脅し、連中に気づかれぬよ うに戻しておくからと言って証明書を入手する。そこへ長官が来て、ローランは足止めをされてしまう。国境は深夜0時までなのにローランが来ないので、いら つく三人である。博士の様子がおかしいと報告を受けて、長官とローランは博士のところへ向かう。しかし、長官はすべてを知っており、三人に銃を向けるが、 隙を見てローランが銃を取り上げ、揉み合っているうちに長官を撃ってしまう。ローランはハンカチで長官の腹部を押さえて手当てをしてから逃げるというやさ しいところを見せるのであった。
【解説】ダンはこのエピソードでも任務に参加せず、ローランとバーニーが現地に赴く。アパートのシーンでダンは、隠れて国境を突破しようとするから失敗す るのであって、博士を連れ出すには堂々と税関を通って逃げるのだと二人に指示を与える。ローランは博士と会って話をするが、博士には亡命の意思がない ことがわかる。
 邦題の「第三の壁」はどのような意味でつけられたかは不明だが、チェロトフ博士を単に亡命させる任務が、妻のカレンがIMFに誤った情報を与えたため に、博士を納得させた上で、国外に連れ出す必要が出てくる。恐らく、博士の心の壁が「第三の壁」なのであろう。
 そこで、ローランが取った作戦は、博士を牢屋に閉じ込めて恩師たちの惨めな姿を見せて、自分の将来を悲観させることである。尊厳を失った悲しい年寄り の知識人の集団を見て博士は打ちのめされる。また、ローランはヤンコフスキー警察長官と仲良くし、出国証明書を入手する。これを人数分偽造しようとする が、紙が特殊な金属繊維でできているため、ローランは同行している三人の仲間から盗もうとするのだ。そして、パーティを開いてコインやグラスを隠したりし て、手品で皆を喜ばして腕時計やベルトなども盗むのだ。もちろん、ローランが三人から出国証明書を盗もうとしていることなど誰も気がつかない。
 最後はローランの正体が警察長官にばれてしまい銃を向けられる。隙を見てローランが銃を取り上げるが、揉み合っているうちに警察長官の腹部に弾が当 たってしまう。ローランは警察長官の腹部にハンカチを充ててから逃げるという優しさと余裕を見せるのだ。
 残念ながら、ローラン達四人が無事国境を出られるかどうかはドラマでは見られない。正々堂々と税関から出国するのを画面で見せても面白くないと考え たかどうかはわからない。


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