スパイドラマ倶楽部・別館-スパイ大作戦専門館



エピソードガイド1



25 二重替え玉作戦 Shock
【目的】敵に誘拐された公使を救い、敵側諜報員の企みを封じること
【指令】こんばんは、ブリッグス君。それはカール・ウィルソンといって、わが国との間に重大な協定を結ぶために、現在ある中立国へ派遣されている合衆国 特命全権公使である。ところが、その男敵側諜報員ピーター・キリは、ウィルソン公使を誘拐しその後に公使の偽者を据えたのだ。キリの目的は、公使の国 際的信用を失墜させ協定成立を妨害することにあると思われる。誘拐されたウィルソン公使は今のところ無事だが、こちらが下手に動いたが最後ただちに消 されることは間違いない。
 そこで君の使命だが、ウィルソン公使を救い敵側諜報員キリの企みを封じることにある。例によって君もしくは君のメンバーが捕らえられ、あるいは殺されて も当局は一切関知しないからそのつもりで。なお、これは5秒以内に自動的に消滅する。 成功を祈る。
【スタッフ】
脚本: ローレンス・ヒースLaurence Heath
製作: ジョセフ・ガントマンJoseph Gantman
監督: リー・H・カッツィンLee H. Katzin
【ゲスト出演】
カール・ウィルソン&ゴート:ジェームス・ダリー(久松保夫)James Daly as Carl Wilson
ピーター・キリ:ソレル・ブーク(島宇志夫)Sorrell Booke as Peter Kiri
ドクター・ドレイク:ヴィク・ペリン(松村彦次郎)Vic Perrin as Dr. Ira Drake
ジョナサン・デーヴィス:スタンレイ・ワックスマン Stanley Waxman as Jonathan Davis
ダフ:パトリック・ミケナウド Patrick Michenaud as Duv
ファイダー:ジェラルド・ミケナウド Gerald Michenaud as Fydor
【場所】@指令(媒体):金融業者のレジからディクタベルトを取り出す
A舞台:ある中立国
【役割】ダン:ゴートに変装
ローラン:マレンノー医師→ドナルド・ミラー(パトリシアのフィアンセ)
シナモン:パトリシア・ウィルソン(ウィルソン公使の姪)
バーニー:ホテルの受付→公使とゴートのすり替えと公使の救助
ウイリー:パトリシアのトランクの運び屋→医師の助手→公使とゴートのすり替えと公使の救助
ドレイク医師:精神科医師スタインズ
【道具】@大きなトランク:ダンが中に入っており、屋敷を出る時はゴートが中に入っている
A催眠注射:ゴートに接種し、記憶喪失状態にする
B幻覚を起こさせる装置一式
C鋼鉄を2枚挟んだ本:外務次官に持たせ防弾の役割
【削除】確認できず
【見所】(14分10秒)ゴートに変装したダンがホルダーなしで喫煙するのを不審がるキリ
(26分50秒)ヨセフ・ゴートと主張するので、ゴートに注射を打って監房に入れるローラン
(27分40秒)非常ベルが鳴り慌てるIMFメンバーだが、ウイリーが子供を追いかけなだめる
(36分40秒)ゴートの口からレセプションでの暗殺者がウィルソン公使と外務次官と聞き出す
(39分10秒)ウィルソン公使が書斎の机に連れてこられるが、眠らされている
(42分10秒)書斎と書いた煙草をローランが窓から外に投げ、それをウイリーが拾う
(45分30秒)レセプションの参加者の目の前でダンが外務次官を狙撃する
(47分30秒)ダンがゴートの仮面を取って、一同の前でゴートとキリの正体を暴く
【疑問点】@最後の書斎のシーンで、ダンがゴートに向けて発砲するが、キリが死んでいると確認している。ダンは本当にゴートを射殺してしまったのか?
【粗筋】敵がウィルソン公使を誘拐した後、偽者ヨセフ・ゴートを据えており、ローランよりダンの方がウィルソン公使に骨格が似ているということでダンが変装 することになる。まず、シナモンがウィルソンの姪としてヨセフ・ゴートに会う。シナモンの登場で驚くゴートをウイリーが倒してトランクに詰め、ダンと入れ替わ る。そしてドレイク医師の手を借り、ゴートを記憶喪失状態にしてしまう。そして、ゴートは名前がクロールで銀行の会計係、既に半年も病院に入院しているこ とをローランより知らされ、ヨセフ・ゴートの存在は妄想だと告げられる。しかし、ゴートは自分がゴートだと譲らないため、ローランは注射を打って監房に閉じ込 めて幻覚を与えるテープを流す。一方、ダンがキリからレセプションの席で誰かを殺害する指示をされ、このことがシナモンに知らされる。レセプションの招待 の電話を受けたシナモンの話から、ローランは早くゴートの口を割らせなければならないと悟る。そして、再びゴートを監房から出し、電気ショックをかけてゴー トの口から暗殺のターゲットがウィルソン公使と外務次官であることを聞き出す。その夜、書斎に運び込まれたウィルソン公使をウイリーがゴートとすり替えた 後、ローランとシナモンはレセプションに参加し、外務次官には防弾の本を持たせ、ダンが外務次官を狙撃する。次に書斎に行きゴートを射殺して銃をゴート に持たせた後、ダンは外に出てマスクを剥がし、素顔でまたレセプション会場に戻る。そして、レセプション参加者の前で、ゴートとキリの正体を暴くのだ。キ リはその場で警官によって逮捕されるのだった。
【解説】出番がすっかり少なくなったダンであるが、このエピソードでは大活躍する。しかし、ショーの大半が変装しているシーンなので、俳優スティーヴン・ヒ ルを必要としない。変装するターゲットであるウィルソン公使の骨格の形がローランよりもダンに似ているということが説明される。ダンが変装するのは「第四 帝国を阻止せよ」以来2度目だが、今回は全く顔の違う人物に扮する。声も画面上は似せていたが、腕前については言及されない。
 ウィルソン公使に変装している敵側のゴートを拉致するため、ダンはウィルソンに変装後トランクの中に隠れて、怪力ウイリーがトランクを運んで屋敷に入っ てから、ダンが外に出てゴートをトランクの中に入れて、ウイリーがトランクを持って屋敷から出て行く。トランクを使ったこのようなトリックはパイロット「核弾頭を 奪え」と同様である。
 IMFに拉致されたゴートは独房に監禁され、催眠注射を打たれて記憶喪失状態になる。そして、ゴートではなくクロールという銀行員で半年も入院にしてい ることを教えられる。シナモンから情報で、その夜ゴートが誰かを暗殺することになっていることから、暗殺者の名前を聞き出すために、IMFはゴートに電気シ ョックを与えて吐かせる。相手が殺人者といえ、あまりにも残忍なシーンが演じられる。シリーズ屈指の残虐シーンであろう。
 クライマックスのレセプション会場では、3人のウィルソンが登場するので、注意深く見ていないと、今映っているウィルソンが誰なのかを見失ってしまう程複 雑になっている。まず、敵によって書斎に運び込まれたウィルソンをウイリーがゴートとすり替えて救出する。シナモンとローランはレセプションに参加し、暗殺 のターゲットのもう一人である外務次官に防弾用の本を持たせる。そして、ダンが外務次官を狙撃して書斎に入り、ゴートを射殺した後、外に出てマスクを脱 いでダンの姿に戻ってからレセプション会場に戻る。キリがゴートの死を確認するが、相手が殺人者とは言え何も殺す必要があったのかと思うし、もう一人の ターゲットの外務次官についても、防弾用の本を持たせたものの、ダンの射撃の腕に自信があったのか、万一、的を外したら命取りになりかねない作戦に疑 問が残る。


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