スパイドラマ倶楽部・別館-スパイ大作戦専門館
エピソードガイド2
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【目的】特殊合金のサンプルを奪回し、美術館長の意図を粉砕すること
【指令】おはよう、フェルプス君。 ある東側衛星国で、かつて警察長官として権力を欲しいままにしていたその男ステファン・プロホシュは、最近その国の党 委員長により警察長官の要職から人民美術館の館長へ左遷されてしまった。西側陣営において発明され、極秘とされている特殊合金のサンプルを秘かに 盗み出し、それをこのアブストラクトに隠し、それが明日美術館に到着する。プロホシュはそのサンプルを東側大国に進呈しその支持を得て昔の権力を挽回 しようという腹である。
そこで君の使命だが、特殊合金のサンプルを奪回しプロホシュの意図を粉砕するにある。例によって君もしくは君のメンバーが捕らえられ、あるいは殺され ても当局は一切関知しないからそのつもりで。なお、このテープは自動的に消滅する。 成功を祈る。
【スタッフ】
脚本: ジョン・D・F・ブラックJohn D.F. Black
原案: エドワード・デブラシオ&ジョン・D・F・ブラックEdward DeBlasio and John D.F. Black
製作: ジョセフ・ガントマンJoseph Gantman
監督: ロバート・トッテンRobert Totten
【ゲスト出演】
ステファン・プロホシュ:アルフ・ケリン(川久保潔)Alf Kjellin as Stefan Prohosh
ヤノス:スコット・ヘイル(伊藤克)Scott Hale as Janos
委員長:チャールズ・H・ラディラク(高塔正康)Charles H. Radilac as Chairman
掃除婦:ペギー・リー Peggy Rea as Cleaning Woman
警備兵:ミルズ・ワトソン Mills Watson as Guard
【場所】@指令(媒体):ある材木置き場の事務所にあるボストンバッグの中からオープンテープレコーダーを取り出す
A舞台:ある東側衛星国
【役割】ジム:ゴルジンスキー署長の声→ヤンコフ警部
ローラン:ニコラス
シナモン:シルカニア・ビスカ(絵描き・壁に穴をあけ弾を放る)
バーニー:警官(アブストラクト工作)
ウイリー:窓拭き(ステンドグラスに細工)→警官(アブストラクト工作)
【道具】@起爆装置2個:ジム用とプロホシュ用
Aステンドグラスを割る仕掛け
B傷のついたライフル
C発射装置:シナモンがスイッチを押すと10秒後に弾が発射されたように見せかける
D探知機:人が近づくと反応する
E特殊合金探知機:小型でドライバー状
【削除】(11分30秒)美術館のドアが開けられ、プロホシュが酒を飲みながら独り言を言う
(27分00秒)二つ目のハイヒールを見つける警備員
【見所】(08分40秒)シナモンのスイッチにより音とともにステンドグラスが割れる
(15分00秒)美術館にアブストラクトが展示される
(24分00秒)アブストラクトの前で警官の制服から黒い服に着替えるバーニーとウイリー
(26分00秒)特殊合金の入っている場所がわかり、目印をつけるウイリー
(29分00秒)シナモンが警備員二人に見つかるがいかにもわざとらしい
(35分10秒)掃除婦が灰皿に仕込んであった探知機を灰とともに捨ててしまう
(38分30秒)二人の警備員が入ってきて見物するが、ウイリーが必死になって支える
(45分50秒)ジムが起爆装置を押し、アブストラクトが爆破される
(47分20秒)プロホシュのポケットから起爆装置が見つかり、委員長は死ななきゃわからないなと言う
【疑問点】@ジムが起爆装置を持っているのが犯人と言ったが、そういうジムも持っていたのでは?
【粗筋】シナモンのスイッチによりステンドグラスが割れ、プロホシュは銃弾が撃ち込まれて自分が狙われたと思うのである。シナモンはハイヒールを故意に 折って、残したまま逃げる。向かいのビルにいたローランが捕まり、プロホシュの訊問を受ける。警官として美術館にやってきたジム、バーニー、ウイリーが館 長室に入るや、銃を突きつけ背を向かせ、三人から銃を取り上げて身分証明書を確認するほど慎重なプロホシュである。証拠品のライフルに万力で固定した 跡があり、距離を測っていたことや共犯者がいることをジムは推理する。バーニーとウイリーは現場検証を装ってアブストラクトの前で制服から黒い服に着替 えて作業を開始する。そして、特殊合金の隠してある場所を見つけ、バーナーで焼き切って盗み出そうとする。一方、シナモンはハンカチを落としたり、石を叩 いたり、声を出したりとわざと警備兵に捕まるのだ。二人の犯人に訊問するジムに対して、なかなか喋ろうとしないが、二人はプロホシュの過去の惨い事件 を暴露して突っかかる。報告書を書くジムにプロホシュは署に帰ってから書けばいいと言うが、この二人以外に犯人がいるとしたら、委員長まで狙われかね ないとうまく言い逃れる。委員長が予定より早く到着し、アブストラクトにいる二人を心配するジムだが、バーニーとウイリーは制服に着替え終わり、特殊合金 を盗み爆薬も仕込んでおり、アブストラクトの警備をしていたように見せているので安心する。委員長がアブストラクトを見物している時、バーニーがプロホシュ をうまく部屋の外に出し、ジムが起爆装置のスイッチを押すと、アブストラクトが大きな音とともに崩れるのである。ジムは委員長をかばう素振りを見せ、起爆 装置を持っているのが犯人だと助言する。委員長がプロホシュを捕らえて身体検査をすると、ポケットから起爆装置が発見される。"君という男は死ななきゃ わからないな"と委員長に言われ、プロホシュは罠だと否定するが、ただむなしく聞こえるだけで、ローランとシナモンはバーニーとウイリーによって無事脱出 するのであった。
【解説】この「不死鳥を葬れ」で登場する悪漢プロホシュは、そのあだ名通り一筋縄ではいかない人物として描かれている。自分自身をプロホシュと呼び、権 力にこだわる執念深さとともに、執拗な程の慎重さが随所で見られる。プロホシュを見事に演じたアルフ・ケルンは、「脱出口」、「王手!」、「殺人者の罠」の 監督もしている。
IMFは美術館のステンドグラスに銃弾を打ち込むと、プロホシュは自分が狙われたことを悟り、過去に何度も狙われたことがあると自慢する。早速、向かい のビルにいたローランが逮捕される。ジム、バーニー、ウイリーが警官として館長室に入るや否や、プロホシュは三人から銃を取り上げて、身分証の確認をす るほどの慎重さを見せる。ジムは共犯者がいると指摘して、バーニーとウイリーは現場検証を装い、合金の隠されているアブストラクトの前で、黒い服に着替 えて、合金の捜索に取り掛かる。
この後、IMFはいかにプロホシュの注意をアブストラクトからそらすことに全力が注がれる。シナモンは故意にハンカチや靴を落として、おまけに声まで出し て捕まる。ローランとシナモンを取り調べるジムの訊問に何も口を割らないで、二人はプロホシュの過去の酷い事件を暴露して突っかかる。そして、何だかん だと委員長の到着まで時間稼ぎをするIMFである。
最後は、委員長がアブストラクトに近づいた時、アブストラクトを爆破させて、ジムは起爆装置を持っているのが犯人だという助言をし、プロホシュの服のポ ケットから起爆装置が発見されたことにより、プロホシュに濡れ衣を着せるのだった。元々プロホシュのことをよく思っていない委員長は、君は死ななきゃわか らないと言って、逮捕してしまうのであった。その後のプロホシュの運命については、残念ながら劇中では語られない。 |
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