スパイドラマ倶楽部・別館-スパイ大作戦専門館



エピソードガイド3



63 スパイ交換作戦 The Exchange
【目的】敵国に逮捕されたシナモンを救出すること
【指令】なし
【スタッフ】
脚本: ローレンス・ヒースLaurence Heath
製作 スタンレイ・カリスStanley Kallis
監督: アレクサンダー・シンガーAlexander Singer
【ゲスト出演】
ストロム大佐:ジョン・ヴァーノンJohn Vernon as Colonel Josef Strom
ルドルフ・クルツ:ウィル・クルヴァWill Kuluva as Rudolf Kurtz
ドクター・ゴーリン:ロバート・エレンスティンRobert Ellenstein as Dr. Emil Gorin
メックリン少佐:カート・ローウェンス Curt Lowens as Major Mecklin
アンダース大尉:マイケル・ベル Michael Bell as Captain Anders
【場所】@指令(媒体):なし
A舞台:東側の国
【役割】ジム:軍人→クリーム→ガイスト大佐
ローラン:軍人→法務官→油圧装置操作
シナモン:ガムリー少佐→ルイサ・リーブ
バーニー:音声係
ウイリー:油圧装置操作
【道具】@ラジオペンチ・コード・合鍵の七つ道具
A小型カメラ
Bルドルフ・クルツそっくりの人形
C車椅子:中に人が入れる構造
Dテープ:倉庫から国境を通り、大佐のところまでの32分間を録音
Eライター式カメラ:ストロム大佐の部屋の写真を撮る
F油圧式装置:トラックでの疑似旅行を演出
G新聞:ストロム大佐裏切りを報道
H調査報告書:ストロム大佐裏切りの件
I防弾トレンチコート
【削除】(14分10秒)ドクター・ゴーリンよりストロム大佐にシナモンの対応について報告される
(34分50秒)シナモンの訊問が限界とストロム大佐に伝えるドクター・ゴーリン
【見所】(04分30秒)鳩が侵入してセンサーが働いて警報機が鳴り、シナモンが逮捕される
(07分10秒)シナモンの救出は無理で、敵側トップスパイのクルツと交換という作戦で決定する
(13分10秒)ストロム大佐がシナモンに独房に監禁すると言うと、嘘発見器が反応して弱点がばれる
(18分40秒)ローランが法務官としてクルツの独房に入り、人形を置きクルツを車椅子に入れる
(22分30秒)シナモンが閉所恐怖症であることで、監房の天井がだんだんと降りてくる
(36分30秒)トラックでの疑似旅行を終え、大佐室で木箱を開けられるクルツ
(41分30秒)クルツは西地区における諜報活動をマイクに向かって喋り出す
(42分40秒)ジムがテープをローランに渡したところを見て驚くクルツ
(46分20秒)ジムはクルツに英雄になりたかったら黙っていろ、さもないと殺されると耳打する
(48分00秒)二人のスパイを交換後、車に戻ったストロム大佐はジムとシナモンに向かって発砲する
【疑問点】@訊問中シナモンはジム!ジム!と叫び続けるが、ストロム大佐はリーダーの名前だとは気がつかなかったのだろうか?
Aシナモンが金庫室に入る前に窓を開けるが、写真を撮った後で窓を開けてもよかったのではないだろうか?
【粗筋】シナモンが敵側の金庫の中に入り、秘密書類をカメラに収めるが、鳩が侵入して警報機が鳴り逮捕されてしまう。ジムは動揺し、仲間もシナモンに気 遣いをする中、ジムはシナモンの救出は不可能と決断する。その代わり、現在西側で拘留されている敵側トップスパイであるクルツと交換する作戦でいくこと にするが、これは西側も敵に回すという非常に危険な任務となる。最初、ジムはストロム大佐にシナモンを引き取るかわりに100万ドル支払うと持ちかける が断られ、クルツとの交換で合意する。ローランは法務官としてクルツの監房に入り、人形に空気を入れてベッドに寝かせ、クルツを車椅子の中に入れて脱 出させる。一方、シナモンは拷問で閉所恐怖症であることがばれ、監房の天井が降りてきて排気口から脱出しようとするが、かえって狭い場所に閉じ込めら れてしまう。クルツを倉庫まで連れてきたローランは、クルツを木箱に入れ油圧装置の上に乗せ、トラックでの疑似旅行を演出する。その後、ガイスト大佐(ジ ム)の部屋で木箱を開けられ、諜報組織の実態を聞き出そうとするジムに、クルツはストロム大佐にしか話せないと拒む。そこで、ジムはストロム大佐が裏切 って自殺したと新聞記事を見せ、ストロムの裏切りにはクルツも絡んでいるという噂もあるとプレッシャーをかけ、やっと西地区における諜報活動について自 白をさせる。その後、騙されたことを知るクルツだが、ジムは敵側に喋ることはしないし、クルツ自身が喋らなければいいと言って慰める。早速、ジムはストロ ム大佐に会い、翌日早朝にヘリグストザ検問所で交換という約束をする。翌朝、人質二人を交換し終わった後、ストロム大佐はジムとシナモンに向かって発 砲して去るのであった。幸いジムとシナモンは防弾トレンチコートを着ていて無事であった。
【解説】この「スパイ交換作戦」では、シナモンが任務に失敗して敵に捕まってしまう。IMFメンバーが敵に逮捕されるのは、本シリーズ初めての出来事であ る。もっとも、今まで作戦上捕まるということはあったが、その場合は救出策も折込済みであるのに比較して、劇中のジムの動揺した表情やメンバーが心配 する様子などから、今回は全く計算外であったことが覗える。
 ジムはシナモン救出策についていろいろと模索したが、結局、救出は不可能と結論づけてしまう。今まで結構難しい場所からの救出を多数行ってきたIMF にしては、納得のいかない結論であるが、ジムは代案として敵のトップスパイであるクルツとの交換を提案する。しかし、この方法は西側をも敵にしてしまう危 険な方法で、西側を納得させるには、クルツから機密情報をすべて吐き出させて用なしにする必要があった。
 クルツの救出は、ローランが法務官として車椅子でクルツの監房に入り、クルツのダミー人形を寝かせてクルツを車椅子に隠して行われる。その後、クルツ を木箱に入れてトラックの荷台に載せ、偽似旅行のトリックが使われる。第1シーズンの「列車偽装作戦」で用いられたトリックの応用である。そして、国境を 通過したとクルツに思わせて、大佐室でクルツを木箱から出す。ジムはストロム大佐の後任と告げ、クルツより巧みに情報を聞き出した後、すべてがトリック であったことをばらし、クルツに喋らなければ命は助かると言って慰めるのだ。
 シナモンは敵側の訊問により、閉所恐怖症の欠点がばれてしまい、監房の天井がだんだんと落ちてきて、逃げようとして入った狭い空間に閉じ込められて しまう。そして、リーダーであるジムの名前を何度も叫んでしまうが、敵もジムが何者であるか掴めない。このようにIMFメンバーの個人的弱点がショーで暴 露されるのも、本シリーズ初めてのことである。
 時間切れでシナモンの拷問も終わり、いよいよスパイ交換が国境で行われる。西側警察もクルツを差し出すことに難色を示すものの、ジムがうまく説得して 二人の交換は無事済んだかと思われたが、ストロム大佐は車から機関銃を取り出して、ジムとシナモンに向けて発砲するのであった。万一を考えてジムは シナモンにも防弾トレンチコートを着せており、事なきを得るのであった。その後、クルツ誘拐の罪でIMFが責められたのかどうかは劇中では語られないまま 終わっている。


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