スパイドラマ倶楽部・別館-スパイ大作戦専門館
エピソードガイド3
70 ウィークポイントをつけ! Live Bait |
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【目的】敵国大佐の追求を排除し、敵国に潜入した米国諜報員の安全を確保すること
【指令】おはよう、フェルプス君。 この男はセルビーといって、敵国情報機関の高級メンバーになりすましたわが国の諜報員である。ところが最近、その国の 国家保安長官ケラマンがセルビーに対して疑惑を抱き始めたところへもってきて、セルビーの正体を知っているマルソーという工作員がケラマンに捕まってし まったのだ。
そこで君の使命だが、ケラマンの追求を排除しセルビーの安全を確保することにある。例によって君もしくは君のメンバーが捕らえられ、あるいは殺されても 当局は一切関知しないからそのつもりで。なお、このテープは自動的に消滅する。 成功を祈る。
【スタッフ】
脚本: ジェームズ・D・ブキャナン&ロナルド・オースティン&マイケル・アダムスJames D. Buchanan and Ronald Austin and Michael Adams
原案: マイケル・アダムスMichael Adams
製作: スタンレイ・カリスStanley Kallis
監督: スチュアート・ハグマンStuart Hagmann
【ゲスト出演】
ケラマン大佐:アンソニー・ザーブ(島宇志夫)Anthony Zerbe as Colonel Helmut Kellerman
ブロック少尉:マーティン・シーン(小林恭治)Martin Sheen as Lieutenant Albert Brocke
ステファニー:ダイアナ・ユーイング(山崎佐渡子)Diana Ewing as Stephanie
セルビー:ジョン・クロフォード(穂積隆信)John Crawford as Orin Selby
マルソー:エドモンド・ギルバート Edmund Gilbert as Marceau
医師:バート・ホランド Bert Holland as Doctor
バウアー:ディック・ダイアル Dick Dial as Bauer
【場所】@指令(媒体):ある天文台の外にある望遠鏡の台からオープンテープレコーダーを取り出し、望遠鏡の中に映像が映る
A舞台:敵国
【役割】ジム:OGUメンバー→ダーク・モース(カナダのセールスマン)→マルソー救出
ローラン:エリック・コーミー(OGUの情報担当官)→マルソー救出
シナモン:ヘルガ・マジェック→マルソー救出
バーニー:マルソー救出
【道具】@映像処理機:ローランとケラマン大佐の映像を編集する
A催眠ガス
【削除】(08分00秒)セルビーがOGU本部にエリック・コーミーの身分照会をする
【見所】(11分00秒)セルビーのアメリカ脱出には何ら問題なしとローランは大佐に言う
(19分50秒)ジムがブロック少尉のガールフレンドのステファニーを拉致する
(21分00秒)シナモンの乗る自転車がブロックの車とぶつかり、病院に連れていかれる
(26分30秒)ケラマン大佐はジムの持っていた録音テープから二人は敵のスパイと睨む
(28分00秒)どうせブロックなんて消耗品にすぎないとケラマンが言うのをステファニーは見る
(31分40秒)ブロックはケラマンが自分とセルビーを殺そうとしていることをセルビーに言う
(36分50秒)ブロックは国外に逃げようとした理由をケラマンが二重スパイだと答える
(41分20秒)催眠ガスで皆を眠らせている間にマルソー救出を準備するIMF
(45分30秒)マルソーを無事救出する
(48分10秒)気がついたケラマンをブロックが射殺する
【疑問点】@ステファニーはケラマン大佐に脅迫され、簡単にブロックを裏切ってしまうが、大佐を殺害した後、ブロックとどうなったかは劇中では語られない。
【粗筋】セルビーはマルソーを逮捕監禁しているケラマン大佐にマルソーを戻してくれと頼む。ケラマン大佐はセルビーに二重スパイの疑いを持っており、マル ソーを監禁拷問で吐かせようとしている。そこへOGUの情報担当官としてローランがセルビー、ケラマン大佐と話をし、ホテルにケラマン大佐を招き、会話の 内容をバーニーがフィルムに収め、ローランの部分をジムに差替える編集を施す。ジムはブロック少尉のガールフレンドであるステファニーを拉致してホテル の部屋に監禁する。一方、シナモンは自転車をブロック少尉の車にぶつけて病院に運ばれる。ケラマンはステファニーを連行した男とシナモンをアメリカのス パイと睨むのだ。さらに、録音テープもそれを裏づけるもので、マルソーのいる場所の情報は本物で、敵が来るよう罠を仕掛けると得意げにローランに語るの である。ホテルに監禁されているステファニーは目を覚まし、ケラマンとアメリカのスパイ(ジム)が結託しており、ブロックのことを消耗品にすぎないと言ったの を聞いてしまい、逃げ出してブロックに報告し、二人は国外に出ようとしたところを捕まってしまうのだ。ブロックは逃走の理由をケラマンが二重スパイで自分 が殺されると主張するが、ステファニーはブロックを裏切ってしまう。その後、マルソーの訊問を装い、ローランが仕掛けた催眠ガスにより皆が眠ってしまった 隙に、IMFはマルソー救出の段取りをする。そして、液体窒素で爆薬を凍らせてから真管を抜き、マルソーを無事救出する。目を覚ましたブロックはマルソー がいないことに気がつき、ケラマンが売国奴でマルソーを手引きしたと思い、目を覚ましたケラマンを射殺してしまうのだった。
【解説】この「ウィークポイントをつけ!」については、敵の人間心理が複雑に描かれており、まさに裏切りの連続が展開される。本シリーズの中でも、密度が 濃く難解なエピソードのうちの一つに数えられる。IMFの任務は米国諜報員であるセルビーが敵の組織に潜入しているものの、最近、二重スパイの疑いをか けられているので、セルビーの安全確保と、敵に拉致されているマルソーの救出という二つの目的があるため、さらに、難解さに拍車をかけている。
国家保安長官のケラマンにローランがOGU情報担当官として接触し、ホテルでの会話をバーニーが盗み撮りする。このフィルムをバーニーがローランのと ころをジムに置き換えるという編集を施す。ジムはブロック少尉の女友達のステファニーを拉致して、ホテルに監禁して、バーニーの編集したフィルムを見せ て、ブロックにケラマンが消耗品に過ぎないと言ったことを伝え、二人は国境を突破しようとして逮捕される。そして、ケラマンの威圧的な訊問により、ステファ ニーはブロックを裏切ってしまう。
ローランが仕掛けた催眠ガスで皆を眠らせ、その隙にマルソーに仕掛けられている爆薬を液体窒素で凍らせて、マルソーを無事救出する。目を覚ましたブ ロックは、ケラマンが売国奴でマルソーを逃がしたと思い、ケラマンを射殺してしまうのだ。こうしてセルビーの安全確保も達成したのである。 |
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