スパイドラマ倶楽部・別館-スパイ大作戦専門館
エピソードガイド３
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【目的】敵国の二重スパイリストを入手すること
【指令】おはよう、フェルプス君。 その男はアントン・ヴァルダスといって敵国の情報局長である。そのヴァルダスが、我々側の諜報員でありながら彼と意を 通じている、いわゆる二重スパイのリストを所有しているという情報がある友好国より寄せられた。その二重スパイのメンバーを知ることは、我々及び同盟国 にとって目下の急務である。
そこで君の使命だが、そのリストを入手することにある。例によって君もしくは君のメンバーが捕らえられ、あるいは殺されても当局は一切関知しないからそ のつもりで。なお、このテープは自動的に消滅する。 成功を祈る。
【スタッフ】
脚本: ポール・プレイドンPaul Playdon
製作: スタンレイ・カリスStanley Kallis
監督: スチュアート・ハグマンStuart Hagmann
【ゲスト出演】
ニコール：ジョーン・コリンズ（池田昌子）Joan Collins as Nicole Vedette
アントン・ヴァルダス：ローガン・ラムジー（河村弘二）Logan Ramsey as Anton Valdas
マダム・プロコフ：アン・シューメーカー Ann Shoemaker as Madame Prokov
ラゾフ：ダル・ジェンキンス Dal Jenkins as Razoff
スパロウ：ジェームズ・マカリオン James McCallion as Sparrow
長官：ジョン・ローマー Jon Lormer as Minister
イルサ：アニタ・マン Anita Mann as Ilsa
ヘルガ：リーナ・ホートン Rena Horton as Helga
【場所】①指令（媒体）：ある建物の２階でスイッチを押すと扉が上がり、オープンテープレコーダーを取り出す
②舞台：敵国
【役割】ジム：イワン少佐
ローラン：ペンタコフ将軍→警官
スパロウ：敵国にいる西側諜報員
【道具】①金庫のダイヤル番号探知機
【削除】（06分20秒）ローランが若い女性を次々とくどく
（12分40秒）マダムが将軍はいい年して若い女性をくどくと悪口を皆に言いふらしている
【見所】（05分00秒）ヴァルダスが長官に金庫に細工をして触っただけで警報機が鳴ると報告する
（16分20秒）ローランが金庫を開けて秘密書類を取ると警報が鳴り、鉄格子が閉まり閉じ込められる
（18分40秒）ジムが警備兵に撃たれて倒れてしまうが、ローランは一人で車に乗って逃走する
（23分20秒）ローランは西側諜報員に秘密書類を渡し、ジムがやられたので様子を見にいくと言う
（29分00秒）小屋に立ち寄り休むジムとニコールだが、警察が小屋の中を見回る
（35分10秒）ヴァルダスが部下に国境でジムをそのまま逃がし、ニコールは一発で仕留めろと指示する
（37分00秒）マッチの棒の大きさに怪しいと思ったジムは、隠しマイクに気がつく
（40分20秒）木にぶつかって倒れるジムにニコールは、無理することがないと本当のことを告白する
（45分40秒）ヴァルダスらに包囲されてしまうジムとニコール
（46分40秒）ヴァルダスがニコールを射殺し、ローランがヴァルダスを射殺してしまう
【疑問点】①ヴァルダスが顎につけている白いものは何だろう？
【粗筋】スパロウという名の諜報員の情報で、二重スパイリストを入手するため、ジムはイワン少佐、ローランは将軍としてパーティに参加し、ジムは敵国のス パイのニコールと親しくなるのだ。酔いつぶれたふりをしたローランは警備兵にクロロホルムを吸わせ、その隙に金庫を開けて秘密書類を取ろうとするが、警 報が鳴って金庫室に閉じ込められてしまう。そこで、ジムはヴァルダスを人質に銃を突きつけてローランを救出し、ローランが車の準備をしている時、ヴァルダ スに逃げられ警備兵に撃たれてしまう。ローランはジムを残して秘密書類を無事西側諜報員に手渡すが、ジムのことを心配して様子を見に戻る。監房に入れ られたジムはニコールの手助けで脱獄する。ニコールはスパロウが二重スパイであることを匂わせ、情報が偽物であるとジムに思わせる。ジムは逃走中、情 報が偽だとばれたら殺されるし、もう逃げ切れないと諦めるのをニコールは一生懸命になって励ます。途中、小屋でジムが気を失っている間、ニコールはヴァ ルダスの車でこの任務が終わったらリオに帰る話をする。自分の身に何かあったらヴァルダスが捕まるように手を打っていると釘を刺す。小屋ではジムが目 を覚まし、再び国境に向かう二人だが、ジムが木にぶつかり倒れてしまうと、ニコールがこれはすべて芝居でリストは本物と告白し、ヴァルダスがジムを殺す 気はないと教える。しかし、ニコールはマイクが隠されていることを知らず、ジムはヴァルダスが今度は本気になって殺しにかかるだろうと推測する。一方、ロ ーランは現地警察官になりすまし、二人を見守る。犬も狩り出されとうとうジムとニコールはヴァルダスらに包囲されてしまう。二人を殺そうとするヴァルダスに ローランが銃を向けると、ヴァルダスがニコールを射殺し、ローランはヴァルダスを撃ってしまう。ジムの腕の中で息絶えるニコールにジムとローランは涙を流 す。敵の警察隊が近づいてくることを察知したローランはジム行こうと言って、ヴァルダスの車を奪って国境へ向かうが、車内で終始無言のジムとローランで あった。
【解説】タイトルだけを見ると、第１シーズンの「暗殺者"レディキラー"」の再来で、シナモンがまた敵のスパイと恋に落ちるのかと思いきや、今回シナモンは 登場せず、ＩＭＦではジムとローランしか参加しないエピソードである。恋をするのは敵の女スパイで、ジムと女スパイニコールのラブロマンスが展開され、ニコ ールが自分の国を裏切ったために最後は悲しい恋の結末となる。
ジムとローランは敵の国の軍人に扮して、二重スパイのリストが保管される建物で開催されるパーティに参加する。ジムはニコールと目と目が合い、お互い に恋の火花を散らせる。一方、老け役のローランは若い女性を次から次へと口説いていくのだが、初老の女性がローランの姿を見て、将軍はいい年をして若 い女性を口説くと周囲に悪口を言いふらすシーンは笑える。本当は構ってほしいのに、相手にされないものだから、このような行動を取る女性はどこの世界に もいるものだとつくづく思う。
隙を見てローランは金庫からリストを盗むが、予防措置がされていたため閉じ込められてしまう。ジムがヴァルダス大佐を人質にしてローランは脱出する が、ジムはヴァルダスが離れたところを腹に銃弾が当たって倒れてしまうのだ。ジムが銃弾を受けるのは初めてのことで、監房に入れられるが、ニコールの 助けにより脱出に成功する。実はこれは芝居で、リストが偽物と思わせたまま、敵はジムを生かしたまま国外に逃がす作戦なのだ。
銃弾を受けたジムは逃げる体力がなく、小屋で休んでいる間、ニコールはヴァルダスと通じ、芝居をそのまま続けるように指示される。しかし、ジムの体力 の限界と見たニコールが本当のことをジムに話してしまうと、会話の内容が盗聴されており、ジムは敵に本気になって捜索される破目になる。そして、二人 が敵に包囲される中、ローランも追いつき、ヴァルダスがニコールを射殺すると、ローランはヴァルダスに発砲して、ジムはニコールの死体を抱きかかえて涙 するのであった。よく見るとローランももらい泣きをしており、二人は無言のままヴァルダスの車を奪って国境に向かうのであった。女スパイの悲しい結末が余 韻として視聴者にものしかかってくる構成だ。
ジムとニコールがジャングルを逃げるシーンは、屋内で撮影されたようで、フェードインとフェードアウトが多用されてうまく時間の経過を表現している。また、 夜間の逃走シーンとして照明も工夫されて、緊張感溢れる印象的な作品に仕上がっている。 |
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