スパイドラマ倶楽部・別館-スパイ大作戦専門館



エピソードガイド4



100 暗殺者には面(つら)がない Orpheus
【目的】暗殺要員の正体を突き止め、その暗殺者としての活動に終止符を打つこと
【指令】おはよう、フェルプス君。 敵側の暗殺要員ワーナー・ストラヴォスを突き止める方法は今のところ全くない。彼の写真は一枚もなく、唯一の連絡先が その国の保安長官バーグマン大佐であり、次の暗殺が二日後の4時を期して行われるという以外は一切が不明である。
 そこで君の使命だが、ストラヴォスを突き止め、その暗殺者としての活動に終止符を打つことにある。例によって君もしくは君のメンバーが捕らえられ、ある いは殺されても当局は一切関知しないからそのつもりで。なお、このテープは自動的に消滅する。 成功を祈る。
【スタッフ】
脚本: ポール・プレイドンPaul Playdon
製作: スタンレイ・カリスStanley Kallis
監督: ジェラルド・メイヤーGerald Mayer
【ゲスト出演】
ヴァレリー:ジェシカ・ウォルター(本山可久子)Jessica Walter as Valerie
バーグマン:アルバート・ポールセン(加藤和夫)Albert Paulsen as Eric Bergman
データー:ブルース・グローヴァー(川辺久造)Bruce Glover as Major Deiter
ワーナー・ストラヴォス:ブース・コールマンBooth Colman as Werner Stravos
マナーハイム:ジーン・ベントン Gene Benton as Dr. Mannerheim
事務官:ピット・ハーバート Pitt Herbert as Desk Clerk
トラッツマー:アレン・ジョセフ Allen Joseph as Dr. Tratzmer
レイクマン少尉:バート・ラルー Bart LaRue as Lieutenant Reikman
秘書:パット・ニュービー Pat Newby as Bergman's Secretary
防衛大臣:カール・ブルック Karl Bruck as Defense Minister
秘書:ドナ・アシュブルック Donna Ashbrook as Tratzmer's Secretary
警備:ダン・デイチュ Dan Deitch as Security Guard
【場所】@指令(媒体):客船の浮輪の裏にある袋の中のオープンテープレコーダーを取り出す
A舞台:敵国
【役割】ジム:マーク・コクラン
パリス:エミール・バンドリス(ノーバン・コニック)→バーグマン大佐に変装
バーニー:書類保管室に侵入
ウイリー:アメリカのスパイ
ヴァレリー:マリア・イングストロム
【道具】@カプセル:麻薬中毒患者の禁断症状が表われる
A指輪:嘘発見器を作動させる
B眼鏡に仕込んだ盗聴機
【削除】(02分50秒)ストラヴォスの緊急時の連絡要員バーグマン大佐についてジムが語る
(16分40秒)ヴァレリーがバーグマン大佐に挨拶する
【見所】(09分00秒)ジムがデーター少佐に電話を入れ、待ち合わせ場所を指定する
(12分30秒)ジムが情報を録音しようとするところへ、ウイリーが入ってきてジムは射殺する
(21分20秒)バーグマン大佐がジムを監禁し、二重スパイだったらアメリカが動くと言う
(25分30秒)ヘロインを打ってくれというジムに情報を提供すれば打ってやるとバーグマン大佐
(30分30秒)ノーバン・コニック死亡後に工場が復活した件で、パリスは嘘発見器にかけられる
(35分20秒)ジムがオルフェスに金を支払った日を自白し、スパイファイルと照合を指示する大佐
(37分40秒)ストラヴォスが二重スパイの疑いがあるとバーグマン大佐は言う
(42分10秒)ストラヴォスに会うには暗号が必要で、自分が行かなければと言うバーグマン大佐
(44分30秒)ヘブライ語、白鳥、さそり座と言って711号室に入るバーグマン大佐
(47分00秒)プラズマ博士のオフィス、神経病センターに爆弾を仕掛けたとストラヴォスは言う
(48分00秒)パリスがマスクを取り、ジム、ウイリーが顔を出し、警官がストラヴォスを逮捕する
【疑問点】@ストラヴォスを逮捕した警官はどこの国の警官だろうか?
【粗筋】ストラヴォスについてわかっていることは、名前、暗殺指令はその国の中央委員会のメンバーが出すこと、次の暗殺の時刻、緊急時の連絡要員バー グマン大佐の四つである。まず、保安本部の保管室にバーニーが侵入し、ストラヴォスのファイルを見つけ、報酬の支払日をジムに知らせ、さらに、コンセント を細工して伝送装置を繋ぐ。ジムはデーター少佐に電話を入れ、情報に20万フランを振り込めと言って待ち合せ場所を指定する。バーグマン大佐は二重ス パイの可能性もあるが、お金を支払うしかないと言う。そして、データー少佐は待ち合わせの場所に行き、ジムが情報を録音しようとしたところへアメリカのス パイのウイリーが押し入ると、ジムはウイリーを射殺してしまい、データー少佐はジムを連行する。一方、ヴァレリーは中央委員会からの派遣ということで、書 類調査で保管室に入り、バーニーを逃がす。そして、西地区のエミール(パリス)を呼ぶようバーグマン大佐に命じる。ジムは監禁されて麻薬常用者とばれ、 ヘロインを目の前に脅されて、オルフェスが二重スパイと自白する。その後、パリスが嘘発見器にかけられ、ストラヴォスに殺されたノーバン・コニックだと判 明し、バーグマン大佐はストラヴォスが別人を殺したことで二重スパイの疑いを持つ。バーグマン大佐はジムがオルフェスという暗号名のスパイに金を支払っ ていたことを思い出し、ジムからお金の支払日を聞き出して味方のスパイのファイルと照合すると、ストラヴォスの名前が浮かんでくる。早速、バーグマン大佐 はストラヴォスと会う約束をし、ウィルヘルムホテルの隣の部屋を確保したIMFは、バーグマン大佐から合言葉を聞き出すとともに、変装したパリスとすり替わ り、パリスはストラヴォスのいる部屋に出向く。パリスは緊急事態ということで作戦が中止になったと告げ、疑うストラヴォスより言葉巧みにプラズマ博士のオ フィスということを聞き出すのだ。そして、爆破は止められなかったが、死傷者を出さずに済む。ストラヴォスはパリスが連絡を取らずにいることを不審に思って いるところへ、パリスはマスクを剥がし、ジムとウイリーが部屋に入ってきて、警官二人がストラヴォスを逮捕連行するのであった。
【解説】このエピソードも、「暗号名"K"をあばけ」と同様、IMFは暗号名しかわからない敵のスパイの正体を掴むという任務が続く。今回、IMFの事前に得て いる情報は「暗号名"K"をあばけ」よりも少なく、さらに、任務の実行を困難なものにしている。IMFの唯一の切り口は、敵の殺し屋ストラヴォスの連絡係であ る保安長官バーグマン大佐である。
 まず、バーニーが保安本部に侵入して、ストラヴォスのファイルから報酬の支払日を調査する。ジムはバーグマン大佐に情報を20万フランで買って欲しいと 持ちかけるが逮捕されてしまう。そして、オルフェスという人物が二重スパイであることを自白する。バーグマン大佐はオルフェスがストラヴォスであるのでは と疑い、ストラヴォスの過去に行った暗殺事件を調査する中、ストラヴォスが暗殺したはずの人物(パリス)が生きていたことが判明する。さらに、ジムの自白 からオルフェスに報酬を支払った日とストラヴォスのファイルの報酬支払日が一致したことにより、ストラヴォスを二重スパイと断定してしまうのだ。
 ストラヴォスと会う約束を取りつけたバーグマン大佐はホテルに向かうが、合言葉を言った後パリスに倒され、パリスがバーグマン大佐に変装してストラヴォ スに会う。パリスは緊急事態で作戦が中止となったと巧みにストラヴォスに説明して、場所を聞き出すのである。爆破は止められなかったが、死傷者を出さず に事件は解決し、ストラヴォスも逮捕されるのであった。
 「暗殺者には面(つら)がない」では、IMFの女性協力者バレリーの演技が光る。いかにも気が強そうな中央委員会から派遣されたエリートとしてバーグマン 大佐に随所でプレッシャーをかける。また、バーニーを逃亡させたり、ジムにヘロインが注射されるのを阻止したりと、IMFのメンバーに気を使いながらも、存 在感溢れるエージェントとして演技をする。演じるのは、ジェシカ・ウォルターで、ところどころでセクシーな雰囲気をも醸し出している。シナモンの代役が交代 で出演する第4シーズンにおいて、彼女はトップクラスの演技力を持っている。しかし、残念ながら、このエピソードのみの出演となってしまった。


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