スパイドラマ倶楽部・別館-スパイ大作戦専門館



エピソードガイド4



102 空中のゲリラ The Crane
【目的】ゲリラ部隊指導者の処刑をくいとめ、今の軍事政権を倒して民主政権を打ち立てる道を開くこと
【指令】おはよう、フェルプス君。 その写真はコンスタンチンといわれる人物で、五年前にロゴシア共和国政府を倒し、横暴を極める現在の独裁的軍事政権 に抵抗し、これと闘っているゲリラ部隊の指導者である。現在、軍事政権を取り仕切っているのはユーリ・コザーニ将軍であり、そしてそれを助けているのは アレックス・ストラボ大佐という国家保安長官である。ところで数日前の小競り合いにおいてコンスタンチンが軍事政権側にとらわれてしまった。そして24時 間以内にロゴシアの首都へ送られた上処刑される予定である。
 そこで君の使命だが、コンスタンチンの処刑をくいとめ、彼の率いるゲリラ部隊がやがて今の軍事政権を倒して以前の民主政権を再び打ち立てる道を開くこ とにある。例によって君もしくは君のメンバーが捕らえられ、あるいは殺されても当局は一切関知しないからそのつもりで。なお、このテープは自動的に消滅 する。 成功を祈る。
【スタッフ】
脚本: ケン・ペットスKen Pettus
製作: ブルース・ランズバリーBruce Lansbury
監督: ポール・クラズニーPaul Krasny
【ゲスト出演】
ユーリ・コザーニ将軍:カール・ベッツ(小瀬格)Carl Betz as General Yuri Kozani
アレックス・ストラボ大佐:フェリセ・オーランディ(川辺久造)Felice Orlandi as Colonel Alex Strabo
コンスタンチン:エリック・メイソン(高城淳一)Eric Mason as Constantine
クレイ:ラルフ・ヴェンチュラ(山田康雄)Ralph Ventura as Clay
ラフィク:ドン・エイトナー Don Eitner as Rafik
少尉:ジョージ・フィッシャー George Fisher as lieutenant
NSF:ミシル・マーフィー Micil Murphy as First NSF Man
NSF:ジョン・ブロワー John Blower as Second NSF Man
NSF:コンラッド・バックマン Conrad Bachmann as Third NSF Man
【場所】@指令(媒体):滝の流れる画廊の中の赤いカーテンを引き、部屋の中の書類ロッカーよりオープンテープレコーダーを取り出す
A舞台:ロゴシア
【役割】ジム:ザンテ大佐(情報部)
パリス:道路工事作業員→麻酔銃発射→ストラボ大佐の声帯模写→コンスタンチンの声帯模写→コンスタンチンの仲間
バーニー:道路工事作業員→クレーン車操縦→軍曹
ウイリー:道路工事作業員→軍曹
クレイ:軍曹(見張り役)→ストラボの後方で銃をかまえる
【道具】@無線電話を妨害する器具
A爆薬:道路等に仕掛け、リモコンで爆破し、銃撃を受けたように見せかける
B麻酔銃と麻酔注射と麻酔針
Cコンスタンチンとストラボ大佐の和解を示す印刷原版
Dスイッチを押すと机の引き出しが開く:中に銃があることをストラボ大佐に知らせる
【削除】(05分40秒)コンスタンチンが到着したらすぐに処刑とコザーニ将軍が大佐に指示する
(20分00秒)コザーニ将軍がコンスタンチンを逃がしたのは誰かと推測し、大佐を呼べと言う
【見所】(08分10秒)ジムが将軍と大佐に銃を向け、無線電話を妨害する器具を取りつける
(12分10秒)パリスがコンスタンチンの乗る車に麻酔銃を撃ち、コンスタンチンをさらう
(19分50秒)パリスとバーニーがクレイの車に逃げ込み、軍服に着替える
(29分50秒)コザーニ将軍を倒せとコンスタンチンとストラボの印刷原版を部下が将軍に報告する
(31分20秒)コンスタンチンの声帯模写で電話するパリスは、ストラボ大佐をゼノ広場に呼び出す
(35分20秒)コンスタンチンのところへ二人で行こうとジムに言うコザーニ将軍は書類に署名する
(39分30秒)マンホールにストラボ大佐が入ったところをウイリーが麻酔針で眠らせる
(43分30秒)パリスがストラボ大佐に後ろを見るよう促し、クレイが銃をかまえているのを見せる
(46分00秒)ストラボ追放の話をする将軍を前に、ストラボ大佐は引き出しの中に銃を発見する
(48分10秒)ストラボ大佐がコンスタンチンの面を剥がし、将軍を射殺する
【疑問点】@麻酔針が初めて登場するが、どこに液体が隠されているかはわからない。
【粗筋】ジムはコザーニ将軍とストラボ大佐に銃を突きつけ、無線電話機を妨害する器具を電話線に取りつけるが、背後から警備兵ウイリーに倒されジムは 逮捕される。ジムはコンスタンチンの手下で政府と妥協したいと申し出る。一方、護送されるコンスタンチンの車をパリス、バーニーらが襲い、コンスタンチンを 眠らせてクレーン車で吊った後、二人は逃走するのだ。ストラボ大佐は非常線を張りコンスタンチンを探しても見つからない。将軍から大佐に連絡が入り、パ リスが声帯模写で答え、コンスタンチンから電話があってパルテノン7号で会いたいと連絡があったことを将軍に伝える。そして、部下が出向くと、コンスタン チンとストラボ大佐が組んでいることを示す印刷原版が発見され、コザーニ将軍に報告する。将軍はジムを呼びコンスタンチンと組みたいと言うが、ジムは将 軍一人で行けるかと聞くと、ジムと二人で行こうということになり、その条件としてゲリラの釈放とストラボ追放の書面を作成することを求める。パリスはストラ ボ大佐にコンスタンチンの声帯模写でゼノ広場に一人で来いと呼び出す。そして、ストラボ大佐をマンホールの中に入れ、ウイリーが麻酔針で眠らせてコンス タンチンのマスクを被せてしまう。その後、気がついたストラボ大佐に背後を見せ、クレイが銃をかまえており、動いたり喋ったりすると銃殺すると脅してマジッ クミラーを取りつけるのだ。そこへジムと将軍が現れ、将軍はストラボ大佐をコンスタンチンと思い、ストラボ追放の書面を見せる。後は二人で話し合ってとジ ムはスイッチを押して引き出しを開け、中に銃が入っているのをストラボに見せて去るのだ。ずっと黙っているのを不審に思う将軍は、なぜ黙っているのかを聞 くのだが、ストラボ大佐は銃を引き出しから取って背後のマジックミラーに向かって発砲し、砕けたマジックミラーに映った自分の顔を見て驚きマスクを剥がす のだ。そして、将軍を銃殺してしまうのである。IMFによって救出されたコンスタンチンは、ジムから将軍が死んだことを聞かされ、ストラボは裁判で…と言うの であった。
【解説】この「空中のゲリラ」でも「海の底で口を割れ!」と同様、囚人の護送中に車の中に麻酔銃を打ち込んで拉致するという作戦が用いられる。しかし、今 回は逃走する時間がないことから、囚人をクレーン車で吊るしてその場に置き、IMFはひとまず逃走する。敵の警察官たちが、囚人が目と鼻の先にいるにも 関わらず、必死になって捜索する有様は見ている者にとっては滑稽なシーンに見える。
 そのままにしていると、囚人はクレーン車の中といずれはばれてしまうので、囚人コンスタンチンが電話で連絡するという偽装をし、パリスは将軍に伝えて 大佐とコンスタンチンが組んでいる偽の証拠を掴ませる。そして、将軍はコンスタンチンの部下として捕らえられているジムにコンスタンチンと組みたいと提案 するが、ジムはその条件として大佐の追放を書面で作成することを求める。
 一方、大佐を捕らえたIMFは眠らせた後、コンスタンチンのマスクを被せて、大佐が目を覚ますと、動いたり喋ったりすると背後の者が撃つぞと脅してマジッ クミラーを取りつける。そして、将軍がジムとともにやってきて、二人でよく話し合ってくれと言って、ジムが退室する際、引き出しに銃を隠してあるのを大佐に 見せる。将軍はコンスタンチンと思って、大佐追放の書面を見せる。それを見て、何も喋ることもできずにひたすら我慢をする大佐と、大佐がコンスタンチンの マスクを被っているとは夢にも思わずに、懸命に喋る将軍の姿は事実を知っている視聴者には滑稽に見える。
 何も喋らないコンスタンチンを不審に思った将軍はその理由を聞くや、大佐は引き出しから銃を取って背後のマジックミラーを撃つ。この突拍子もない行動に 将軍は驚くが、割れた鏡に自分の姿を見た大佐も驚く。そして、コンスタンチンのマスクを剥がして、中から大佐の顔が現れるのを見て、将軍は二度驚くの だ。最後は、大佐は将軍を射殺してしまうのであった。フィナーレのこのシーンは、かなり面白く描写されており、視覚的にも楽しめる内容となっている。


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