スパイドラマ倶楽部・別館-スパイ大作戦専門館



エピソードガイド5



106 血塗られた故郷 Homecoming
【目的】フェルプスの故郷で若い女性三人が殺害され、その犯人を突き止めること
【指令】なし
【スタッフ】
脚本: ローレンス・ヒースLaurence Heath
製作: ブルース・ランズバリー Bruce Lansbury
監督: レザ・S・バディイReza S. Badiyi
【ゲスト出演】
シンシア・オウンズ:ジャクリーン・スコットJacqueline Scott as Cynthia Owens
ブラッド・オウンズ保安官:ジョー・マロスJoe Maross as Sheriff Brad Owens
ジョー:フレッド・ベイアFred Beir as Joe Keith
セス:フランク・ウェブFrank Webb as Seth Morley
ジュリア:パトリシア・スミスPatricia Smith as Julia Keith
コニー:シャロン・アッカーSharon Acker as Connie Hastings
ミジ:ロレッタ・スウィトLoretta Swit as Midge Larson
カール:ラリー・ペネルLarry Pennell as Karl Burroughs
スタン:ジャック・ドナーJack Donner as Stan Sherman
コリガン:ジェームス・シキングJames Sikking as Corrigan
レイノルズ:オーウェン・ブッシュOwen Bush as Reynolds
【場所】@指令(媒体):なし
A舞台:アメリカ国内
【役割】ジム:女性殺しの犯人を追いかける
パリス:ロリー・ウイルソンのヒモ
ダナ:ロリー・ウイルソン
バーニー:犯罪調査員
ウイリー:コニーの従兄弟
【道具】なし
【見所】(04分00秒)コニーが襲われ、名前を叫ばれたジムは駆けつけて、倒れたコニーを抱き上げる
(08分00秒)ジムから連絡でバーニーがジムの田舎に行くと言うと、パリス、ウイリー、ダナも同行することになる
(15分50秒)コニーが殺害されて現場にセスの眼鏡の破片が落ちていたことにより、セスが有力な容疑者になる
(21分00秒)ミジの店でウェイトレス募集の広告を見たダナは、週80ドルプラスチップの条件で雇われる
(26分20秒)少なくとも犯人の一人が捕まったと言う保安官に、歩幅が狭くセスの可能性は低いと言うバーニー
(31分00秒)ジョーはコニーと関係があり、殺された三人とも関係があったと泣きながらジムに言うジュリア
(36分10秒)セスが監房にいないことに気がつくオウンズ保安官
(38分20秒)ウェイトレスも危ないと言う保安官に、それを利用したらとバーニーは提案する
(43分20秒)ダナが襲われジムが駆けつけ、犯人を突き飛ばすと幼なじみのミジと判明する
【疑問点】@犯人は小さな足で大きな靴を履いているとバーニーが推測するが、ぶかぶかの靴を履いて速く走れるものだろうか?
【粗筋】ジムは休暇で自分の生い育った故郷に帰ってのんびりと余暇を過ごす中、コニーが襲われ、ジム助けてと叫ぶコニーの声を聞き、ジムは駆けつけて 倒れたコニーを抱き起こす。故郷では既に二人の女性が殺されており、ジムがいなければ三人目の犠牲者が出るところだったとオウンズ保安官とジムの幼 友達らは言う。バーニーはIMFメンバーの集まるパーティで、ジムに呼ばれてジムの故郷に行くと告げると、パリス、ウイリー、ダナも同行することになる。そ んな中、コニーが再び襲われて殺害されてしまうのだ。現場にベトナム戦争帰りでノイローゼ気味であるセスの眼鏡の破片が落ちていたことから、オウンズ 保安官は緊急手配をする。バーニーはコニーの遺体につけられた痕跡から、犯人は小さな手の持ち主であると指摘する。ジムは殺された三人の共通点をジ ュリアに聞くが、若くて美人で一人暮らしとそれから...と言って口をつぐんだのが気になる。ダナはウェイトレスとしてミジの店で働くことになる。セスは保安官 の妻シンシアを人質に取るが、ジムがみんなの前で説明するチャンスを与えようと言うことを信じて、保安官のところに行くが、逮捕されてしまう。少なくとも犯 人の一人が捕まったと安堵する保安官に対して、バーニーは歩幅や手の大きさからセスが犯人である可能性は少ないと推測する。さらに、靴も大きい割に 中で足が遊んでいると指摘する。ジョーの夫人ジュリアはジムを呼び、殺された三人ともジョーと関係があったと泣きながら告白するのである。そして、セスを 精神病院に送ることが決まるが、ジョーは今セスを他の場所に移すものならどういう事態にここがなるかと言い、ジムは驚く。ウイリーはコニーの従兄弟として 保安官を騙して、コニーの遺体を引き取るふりをしてセスを監房から連れ去ってしまう。一方、パリスはジョーとダナが仲良くしているところに割り込み、ダナを 連れ戻そうとするが、店の外に出されてしまう。閉店後、店の様子を外から見守るジムは、ふと子供の頃のことを思い出し、ミジがいつもかけっこで一番早か ったというシーンが脳裏に甦る。そして、店の中に駆け込むと、ダナが襲われており、犯人を突き飛ばすとミジであった。"ジョーが好きだった。でも、あの人振 り向いてくれないの。他の女にばっかり目をくれて、みんなろくな女じゃないのに。だから彼を守ってあげようとして、いつか彼もきっと私の気持ちがわかって 感謝してくれる。そして、愛しているのは君なんだ。そう言ってくれると思って"と泣き崩れるミジである。やるせない気持ちでジムは見るのであった。
【解説】この「血塗られた故郷」は今までの「スパイ大作戦」では全く考えられなかったタイプのエピソードで、第5シーズンに入ってシリーズの方向性が明らか に変わったと示すようなものになっている。ジムの生まれ故郷が舞台になり、ジムの幼友達が次々と登場する。IMFのキャラクター描写があまりにも少なかっ た本シリーズでは、極めて異例のことであり、IMFリーダーの実家と私生活が描写される。
 休暇中のジムは故郷に戻って、のどかな風景に慕っていると、幼友達のコニーが襲われるという事件が起こった。既に二人の若い女性が殺害され、ジム がいなければ三人目の犠牲者が出るところだったと保安官は言う。そこで、保安官を助けて事件を解決すべくIMFはジムの故郷に集結することになる。しか し、保安官にはIMFの組織のことは秘密のようだ。バーニーのことを秘密調査員として紹介している。
 しかし、再びコニーが襲われて殺害されてしまう。現場に落ちていた眼鏡の破片より、ベトナム戦争帰りのセスが容疑者になるが、バーニーは被害者の首 につけられた痕から手の小さい人物が犯人と推測する。追い詰められたセスは保安官の妻を人質にするが、ジムがうまく説得して保安官のところに連れて いくと、保安官はセスを逮捕監禁してしまう。しかし、ウイリーがコニーの従兄弟と偽って、死体を引き取りにきたと偽装してセスを逃がしてしまう。一方、ジョ ーの妻ジュリアより殺された三人は皆ジョーと関係があったという驚くべき事実をジムが聞き、ある作戦を試みるのである。
 ダナはウェイトレスとしてミジの店に雇われ、ジョーと仲良くするところをパリスが亭主として押し入り、ダナを連れ戻そうとするが、店外に出されてしまう。閉 店後、ジムが外で見張っていると、幼い頃にミジがかけっこで一番速かったシーンがフラッシュバックで甦るのだ。嫌な予感がしたジムが店の倉庫に入ると、 ダナが襲われていて犯人がジムのよく知っている人物という最悪の結果になるのであった。
 私的なエピソードということもあり、通常の任務とは違ったミステリー調に作品は仕上がっている。保安官の応援とは言え、完全にIMF主導の捜査になって しまっており、刑事ものあるいは探偵もののストーリー展開で犯人探しをするのだが、予期しない意外な人物が犯人ということで十分に楽しめる内容だ。しか し、IMFがいつも見舞われるような危機的なシーンは、最後にダナが殺されそうになるシーンぐらいで、スリルを楽しみたい人には物足りないかもしれない。


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