スパイドラマ倶楽部・別館-スパイ大作戦専門館



エピソードガイド5



111 大量殺戮兵器(デホミナント) The Innocent
【目的】大量殺戮兵器デホミナントの壊滅と、敵に捕らわれたバーニーを救出すること
【指令】なし
【スタッフ】
脚本: マーク・ノーマン&ローレンス・ヒースMarc Norman and Laurence Heath
原案: マーク・ノーマンMarc Norman
製作: ブルース・ランズバリー Bruce Lansbury
監督: ジョン・L・モキシーJohn Llewellyn Moxey
【ゲスト出演】
ジェリー・カーラン:クリストファー・コネリーChristopher Connelly as Dr. Jerome Carlin
ヴァザン博士:ロバート・エレンスティンRobert Ellenstein as Dr. M. Vazan
オーロフ大佐:ラリー・リンヴィルLarry Linville as Colonel Leo Orlov
将軍:ザン・ウェンThan Wyenn as General Skolpin
ジュディー・モーア:キャサリン・ダルクKatherine Darc as Judy Moore
医師:ヴィクター・ブラントVictor Brandt as Doctor
技術者:ジーン・ティバーンGene Tyburn as Technician Tirkin
警備:サイ・プレスコットSy Prescott as Security Guard
ウェイター:ジョージ・ベンJorge Ben Hur as Waiter
【場所】@指令(媒体):なし
A舞台:あるアラブの国
【役割】ジム:コリガン→ソールストロム博士→コンピューター技師イワノフ
パリス:警部→ジムとジェリーの身分証をすり替える→ヴァザン博士に変装
ダナ:アレックス・ウイルソン→ノーラ・ベデルソン
バーニー:デホミナントAの倉庫で作業
ウイリー:デホミナントAの倉庫で作業→トラック運転手→守衛
ダグ:警官→守衛
ジェリー・カーラン:コンピューター技師ヨセフ・ルーシン
【道具】@パイプに巻き付け火をつけるとパイプが切れるテープ
A折りたたみ式ファイルボックス
Bワイヤレスイヤホン:バーニーの耳につけジムの声を聞かせる
Cペンライト型発信機
Dコンパクト型発信機
【見所】(03分40秒)デホミナントAにより発症したバーニーは敵に捕らえられてしまう
(08分40秒)ダナがコンピューター技師のジェリーにデホミナント消去を手伝うように頼む
(14分40秒)パリスに説得され作戦に参加することを了解したジェリー
(22分30秒)パリスとダグを見てこけにされたと非常ボタンを押してしまうジェリー
(30分30秒)パリスとヴァザン博士がすり替わり、博士をファイルボックスに詰める
(34分10秒)バーニーが死んだとオーロフ大佐に告げ、バーニーを解剖室に運ばせるパリス
(36分00秒)バーニーが蘇生し、コンピューターの操作をジムがすると言う
(37分50秒)コンピューターを扱うから紐をほどいてくれとジェリーが言う
(42分20秒)どんな具合かとジムが聞くと、今消したよと答えるジェリー
【疑問点】@デホミナントAは踏んだだけで発病する強力な毒素であるが、バーニーに肩を貸したウイリーの足には感染しなかったのか?
【粗筋】デホミナントAの入ったドラム缶をウイリーが誤って傷つけ、それをバーニーが気づかず踏んでしまい、発症したバーニーは敵に捕まってしまう。ウイリ ーは何とか脱出することができるが、本部より任務が最優先ということで、あとバーニーの命が3時間半しかなく、バーニーの代役としてコンピューター技師の ジェリーを何とかデホミナントのコンピューターを狂わすことに協力をさせようとダナが頼むが断られてしまう。次に麻薬捜査官パリスとダグがジェリーの恋人 ジュディーを麻薬所持容疑で引っ張り、ジュディー釈放を交換条件にジェリーは作戦の参加を承諾する。パリスはシューターのパイプを切り、ジムとジェリーの 身分証をすり替え、ジムはジェリーにデホミナントの化学式を全部消去するように指示する。コンピューターはカザン語で書かれており、ジェリーはカザン語に 精通しているのだ。しかし、ジェリーはパリスとダグの顔を見るや否や、はめられたことを悟って怒り出し、非常ボタンを押してしまい、危うく作戦がパーになる 寸前のところとなる。ジェリーはパリスの変装、ウイリーの運んできた組立式ファイルを見て、子供騙しだと言って非協力的態度を取る。ヴァザン博士に変装し たパリスはバーニーにイヤホンをつけ、ジムは共犯者がいると言えと指示する。そして、パリスはバーニーが息を引き取ったということで、解剖室にバーニーを 運ばせ、ダグがバーニーを蘇生させる。バーニーの姿を見て、心が動いたジェリーは手伝うと言い、デホミナントの化学式を消去後、オーロフ大佐を殴り倒し て、一同は逃走するのである。トラックの中で、眠っているヴァザン博士を見て、"そいつをどうする?"とジェリーが聞くと、ジムは"デホミナントを作れないとこ ろにブチ込むよ"と答え、"何を言われても信じるよ"と言うジェリーであった。
【解説】このエピソードでは、IMFメンバーのミスが他のメンバーの命を危うくするというもので、本シリーズ初めてのものである。ウイリーがデホミナントの入っ たドラム缶を移動中に傷をつけてしまい、そこから漏れたデホミナントをバーニーが気づかずに踏んでデホミナントの症状を発症してしまうのである。そして、 敵に見つかり逮捕されてしまうのだ。
 コンピューター上のデホミナントのデータを消去する役割のバーニーが敵に捕まったことにより、IMFの作戦は宙に浮いてしまう破目に陥る。コンピューター が特殊な言語で書かれていることで、バーニーの代役を探すのは困難だったが、たまたま、その言語を理解するコンピューター技師ジェリーが滞在している ことを掴む。何とか彼を仲間に引き入れたいIMFは、最初、ダナが協力を要請するがあっさりと断られてしまい、何とジェリーの恋人を麻薬所持容疑ではめて 人質にとる強引な作戦で、ジェリーの承諾を取るのだ。バーニーの命がかかっていることや、デホミナントが第三国に使われて何万人もの犠牲者が出ること を考えると、緊急避難的な発想でこのような行為をIMFが取ったとも考えられなくもないが、素人のジェリーにとっては、あまりにも酷な仕打ちである。この作 品が作られた30年前と比べて、個人主義趣向の強い現代では、このような発想は受入れられないだろう。
 バーニー救出までのタイムリミットが迫る中、ジムとジェリーは敵の基地にうまく潜入するが、パリスとダグの顔を見るや、ジェリーは怒り非常ボタンを押して ピンチが訪れる。また、バーニーの衰弱する様子が映し出され、緊迫感が絶頂へと向かう。ジェリーはパリスの変装を見ても子供騙しと非協力的態度を取る が、バーニーが救出されて息を吹き返すと、次第にジェリーの心が揺れ動く様子が鮮明に描写されている。そして、ジムがバーニーにデータの消し方を教え てくれと言ったとたん、ジェリーは素人には無理で自分が扱うと言い出すのである。最後には、何を言われても信じるよとジェリーはIMFのしたことに理解を示 すのであった。


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