エピソードガイド５ - スパイドラマ倶楽部別館

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エピソードガイド５

118 死の商人 The Merchant

【目的】ベトナム戦争の戦利品をゲリラに転売する取引をくい止め、武器商人を再起不能にすること
【指令】おはよう、フェルプス君。　アーモンド・アンダーサリアンは不法兵器を扱う世界でも屈指のいわゆる死の商人である。アンダーサリアンは目下ベトナム戦争における戦利品であるアメリカ兵器を購入し、これをある紛争地域のゲリラに転売するという金額にして一千万ドルにものぼる大規模な取引の最中であり、これを許せばまたひとつ世界に新たな流血を招くのは明らかである。
　そこで君の使命だが、この取引をくい止めアンダーサリアンを再起不能にすることにある。なお、このテープは自動的に消滅する。　成功を祈る。
【スタッフ】
脚本: ハロルド・リビングストンHarold Livingston
製作: ブルース・ランズバリー Bruce Lansbury
監督: レオン・ベンソンLeon Benson
【ゲスト出演】
アーモンド・アンダーサリアン：ジョージ・サンダースGeorge Sanders as Armand Anderssarian
ニコール：ジョー・モロウJo Morrow as Nicole Dubois
レオン：ヤン・メリンJan Merlin as Leon
サトーリ長官：ケン・ドレイクKen Drake as Minister of Defence Karel Sartori
イオネスク署長：トッド・マーティンTodd Martin as Captain Ionescu
イン：ジェームス・ホングJames Hong as Yin
元締め：トニー・ジョージオTony Giorgio as Croupier
マネージャー：カルメロ・マントCarmelo Manto as Manager
プレーヤー：ノエル・デ・ソウザNoel DeSouza as Player
プレーヤー：リザ・ロイスRiza Royce as Player
【場所】①指令（媒体）：雑貨屋のサイドボードからオープンテープレコーダーを取り出す
②舞台：地中海周辺国
【役割】ジム：ガスレー・ブローナー（ハンス・テルマン大佐）
パリス：ハリー・クロール
ダナ：ヘレン・コンラッド
バーニー：コンピューターでパリスに指示
ウイリー：見張役→アンダーサリアンに指輪のマークを見せる
【道具】①トランプのカードを読み取るコンピューター
②マイク付き眼鏡
③毒ガスマスク
【見所】（04分40秒）ジムが捕まったとバーニー、パリス、ダナに報告するウイリー
（08分50秒）現金でと言うパリスに金の亡者と暴言を吐いて退席するダナ
（13分20秒）指輪の持ち主が警察に捕まり困っていると、ウイリーがアンダーサリアンに告げる
（17分50秒）ジムを釈放するようサトーリ長官に頼むアンダーサリアン
（22分40秒）コンピューターのことをダナを尾行したニコールに見つかってしまう
（31分00秒）掛け金を５万にしようとアンダーサリアンが持ちかけ、１０万でもいいとパリスが言う
（34分20秒）ジムにレオンの手下たちが銃を向けるが、毒ガスをまくと脅すジムに金を渡すレオン
（37分50秒）これは一体何の冗談のつもりだとレーダーを見物にきたサトーリ長官はレオンに言う
（39分40秒）ニコールが故意に飲物をテーブルにかけ、コンピューターが止まってしまう
（44分20秒）７のスリーカードでパリスが勝ち、アンダーサリアンに見事にやられたと長官が言う
【疑問点】①ジムが捕まったのは作戦だったのだろうか？
②パリスはイカサマなしで勝利したのだろうか？
③パリスが得た５００万ドルの行方は？
【粗筋】ビルの窓からロープで降りたところを犬に吠えられ、ジムは捕まってしまう。パリス、バーニー、ダナが作戦の打ち合わせをしているところへ、ウイリーよりジムが捕まったとの報告が入る。パリスとダナはポーカーを楽しみ、アンダーサリアンも参加する。パリスが勝ち続け、ダナが５０００ドル賭けると告げると、立替がこんでいると言われ、アンダーサリアンが用立てようとするが、パリスは現金でお願いしたいと言うので、怒ったダナは退席する。アンダーサリアンはパリスに２６００ドル勝たせて勝負に深入りしない。アンダーサリアンとダナが仲良く会話するが、その後、ウイリーが指輪の持ち主が警察に捕まり困っているとアンダーサリアンに伝える。早速、警察に出向いてジムと話をし、サトーリ長官にジムの釈放を頼むのである。ジムが釈放された後、アンダーサリアンと５００万ドルでレーダー装置を盗むという取引をする。一方、ダナのことが気になるニコールは、ダナの部屋でパリスの姿とトランプのイカサマを演出するコンピューターを見つけ、アンダーサリアンに知らせる。アンダーサリアンはコンピューターを見て感心し、補聴器の周波数を合わせ、パリスの裏をかいて一儲けしようと企むのである。ジムとウイリーはトラックでレーダーを奪取すべく基地に向かい、守衛に毒ガスをまいて倒した後、外で見張るレオンにレーダーをうまく盗んだように見せる。倉庫に着いて金を要求するジムに、レオンの手下が何人も銃を向けるが、ジムが毒ガスをまくぞと脅すと、レオンは部下に銃を手放させてジムに５００万ドルを渡す。そして、サトーリ長官がレーダーを見物にくるが、偽物と判明して、これは一体何の冗談のつもりだとレオンに怒り散らす。レオンよりサトーリ長官が５００万ドルを取りにくると聞いたアンダーサリアンは、パリスが大きい勝負がしたいという誘いにのってくる。そこへニコールが故意に飲物をテーブルにこぼし、コンピューターが止まってしまい、賭け金も５００万ドルに跳ね上がる。コンピューターが直らず、バーニーはパリスに自力でやってくれと伝える。緊迫する中、パリスがカードを開けると７のスリーカードで勝つのである。"見事にやられたな"とサトーリ長官は、アンダーサリアンに告げるのに対し、"勝ったなパリス"とジムが言うと、"軽いもんさ"と言ってのけるパリスであった。
【解説】「死の商人」では恒例のカジノシーンが登場するが、第２シーズンの「ストレートフラッシュ」の書き直しとも思えるくらい類似点が多く見られる。テーブル上のカードを読み取るコンピューターをバーニーが操作し、パリスがイヤホン付き眼鏡をつけて、バーニーが指示を出すというものである。
　パリスとダナがポーカーを楽しんでいると、アンダーサリアンも加わるが、２６００ドルを損しただけで深入りしない。ダナとアンダーサリアンの仲に嫉妬するニコールはダナを尾行し、パリスとダナがグルになってイカサマをしていることをアンダーサリアンに報告する。そして、周波数を調べてパリスの裏をかいて一儲けしようとアンダーサリアンは考えるのだ。
　一方、ジムを警察から釈放させたアンダーサリアンは、ジムに５００万ドルでレーダー装置を盗ませる取引をする。５００万ドルジムに支払ったものの、盗んだレーダー装置が偽物とわかり、金を返せと長官からアンダーサリアンはプレッシャーをかけられ、パリスの大きな勝負がしたいという誘いに乗ってくるのだ。もちろん、周波数を知っているアンダーサリアンは勝つ自信があるのでＩＭＦの作戦通りに展開する。
　ＩＭＦはアンダーサリアンの裏をかくため、二つの周波数を用意していたが、ニコールが嫉妬からテーブルにジュースをかけたため、コンピューターがストップしてしまい、掛け金も５００万ドルに膨れて、パリスに自力でやってくれとバーニーが指示する。緊張感が最高潮に達する中、パリスがカードを開くと７のスリーカードということで、パリスの大勝利に終わるのだ。"軽いもんさ"と心配していたメンバーにパリスは呟くが、実力で勝ったのか、イカサマをしたのかは謎のままである。