スパイドラマ倶楽部・別館-スパイ大作戦専門館



エピソードガイド5



122 敵の作戦に乗れ The Missile
【目的】敵スパイに偽の誘導装置を掴ませ、敵国の開発を遅らせること
【指令】おはよう、フェルプス君。 フォルティモアコーポレーシュンの組織コンサルタント、ジェームズ・リードは組織調査のため明後日兵器テストセンターに到 着することになっている。リードは敵側スパイであり、その目的は現在テスト中のわが国最新ミサイルの電子誘導装置を盗むことであり、また、彼を手引きす ることになっているのが、センター内の秘書ドリス・ゴードンである。
 そこで君の使命だが、リードに偽の誘導装置を掴ませることにある。例によって君もしくは君のメンバーが捕らえられ、あるいは殺されても当局は一切関知 しないからそのつもりで。なお、このテープは自動的に消滅する。 成功を祈る。
【スタッフ】
脚本: アーサー・ウェイズArthur Weiss
製作: ブルース・ランズバリー Bruce Lansbury
監督: チャールズ・R・ロンドウCharles R. Rondeau
【ゲスト出演】
ジェームズ・リード:デヴィッド・シャイナーDavid Sheiner as James Reed
ジョン・ヘッカー:ジョン・ベックJohn Beck as John Hecker
ワードマン司令官:ジョン・ピッカードJohn Pickard as Commander Wardman
ファレル:ジェラルド・ハイケンGerald Hiken as Farrell
ドリス・ゴードン:カレン・カールソンKaren Carlson as Doris Gordon
公爵:ジョン・デニスJohn Dennis as Duke
ボブ・ウィラード:バリー・コーBarry Coe as Bob Willard
デイリー:パーシー・ヘルトンPercy Helton as Dailey
ボビー:ジミー・ブラッケンJimmy Bracken as Bobby
【場所】@指令(媒体):ある屋敷の中のサイドボードに入っているオープンテープレコーダー
A舞台:アメリカ国内
【役割】ジム:ウイラード
パリス:ダナの護衛
ダナ:ドリス・ゴードン
バーニー:ファレルを尾行
ウイリー:ファレルを尾行
【道具】@誘導装置の偽物
A設計図の偽物
【見所】(03分00秒)秘書のゴードンをスパイ容疑で逮捕し、ウイラードを解任する研究所所長
(11分00秒)他人のそら似かもしれないと思うがとジェームズに聞かれ、又従兄弟と答えるダナ
(18分50秒)ウイラードは喋って足がつくとダナが心配すると、奴は事故で死ぬんだと答えるリード
(24分50秒)暗室に入ったバーニーが閉じ込められ、火事になる仕掛けでウイリーがドアを開け救出する
(28分00秒)ダナが自動車修理工ジョニーに襲われ、連れ去られてしまう
(34分30秒)挽き肉とじゃがいもを買ってきてと言うダナに、扉を開けて挽き肉とじゃがいもを見せるジョニー
(37分20秒)偽の誘導装置と設計図の写真を撮るリード
(42分30秒)ダナはジョニーに油をかける隙に逃げ、パリスとバーニーはジョニーを殴り倒す
(44分30秒)崖から落ちる寸前にジムは脱出し、車に火がついたのを見届けるリードとファレル
【疑問点】@敵に嘘の情報を本物と思わせて終了するが、本物の情報を得ようとした二人を逮捕した方がよかったような気がするが、どうしてこのような作戦 にしたのだろうか?
【粗筋】秘書ドリス・ゴードンをスパイ容疑で逮捕し、ウイラードを解任する研究所所長である。ジムは所長に誘導装置と設計図の偽物をジェームズ・リードに 渡し、それを本物だと信じさせることと、自分がウイラードになりすます作戦だと説明する。秘書のドリスにはダナが扮する。早速、ダナの部屋に来たリードは ジムをウイラードと疑いもなく信じる。リードはジムのことを子供のためなら何でもやる男と分析し、ダナにジムを部屋に誘うように指示する。ダナの隣の部屋を 借りたリードはマジックミラー越しにダナとジムが抱き合っているところを撮影する。ダナはウイラードが喋って足がつくと心配すると、奴は事故で死ぬんだとリ ードは作戦を話す。そして、情事の写真をジムに見せ、リードは誘導装置を見せろと迫るのである。一方、バーニーとウイリーはリードの手下ファレルを尾行 し、暗室の中に入ったバーニーは閉じ込められてしまい、火事になる仕掛けだということがわかる。ウイリーが力いっぱいドアを壊してバーニーを救出後、火 事がなかったように壁を塗り替える。ダナはリードより暗室の件と車のブレーキを故障させてジムを事故死に見せかけることを聞き出し、ジムに連絡しようとし たところを自動車修理工のジョニーに襲われて連れ去られてしまう。その後、パリスがダナのアパートに入るがおらず、落とし物よりデュークのガレージが関 係していると睨み、バーニーとともにダナの行方を追う。修理工の持ち物や薬と指紋より精神病院から脱走した殺人狂ジョニーの身元が判明し、アパートに 二人は向かう。ダナは何とか逃げようとし、ジョニーに挽き肉とじゃがいもを買ってくるように頼むが失敗し、ハンバーグを作って味をみてとジョニーの顔に油を かけ逃走する。そこへパリスとバーニーが到着してジョニーを捕らえ、ダナはジョニーの部屋に戻りジムに無線で車の細工の件を伝える。既にブレーキとサイ ドブレーキが効かなくなっており、ハンドルも使えなくなり、間一髪、ジムは転落前に脱出する。車が崖の下で炎上しているのを見届けるリードとファレルであ った。
【解説】「敵の作戦に乗れ」では、最新ミサイルの電子誘導装置の技術を盗もうとしている敵のスパイに偽の情報を掴ませ、それを本物と信じさせて本国に持 ち帰らせて、敵国の技術を混乱させて開発を遅らせようとするのだ。今回登場するのは、産業スパイの一種であろうが、IMFは殺人も辞さないという結構手 強い奴を相手にする。
 ダナが敵リードの連絡員、ジムが電子誘導装置を渡す役を演じる。ダナがジムと抱き合っている写真をリードが撮影し、ジムにその写真を見せて誘導装置 を見せろと脅迫する。ジムはリードに誘導装置を見せることになるが、ダナは巧みにリードからジムの殺害方法を聞き出す。ウイリーとバーニーはリードの手 下を尾行し、暗室に入ったバーニーは部屋が燃える仕掛けであることを知るが閉じ込められてしまう。ドアをウイリーが力を振り絞って抉じ開け、バーニーを助 けるのだが、久々にウイリーの体力が役に立った場面である。
 ダナは車の細工のことを聞き、いち早くジムに伝えなければならなかったが、思わぬ邪魔者が入る展開になってしまう。ダナは偏執狂の自動車修理工のジ ョニーにさらわれてしまう。ダナの行方をパリスとバーニーが追うというサスペンスも加えられる。ジョニーの持ち物、薬、指紋などから犯人を割り出して自宅を 割り出すという刑事ドラマでも見るような展開になる。
 結局、ダナは自力でジョニーを振り切り逃げるが、パリスとバーニーも到着し、ダナがジムに無線で連絡した時には、車のブレーキとサイドブレーキが効か なくなっており、さらに、ハンドルも使えなくなってしまうのだ。ここで緊張感は最高潮に達し、制御が利かない車からジムが脱出して、車は崖から転落して炎 上するのをリードは見届けるのであった。こうして、リードは偽物の情報を本物と信じて帰国の途につくのであった。


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