スパイドラマ倶楽部・別館-スパイ大作戦専門館



エピソードガイド5



124 地雷原突破! The Field
【目的】核弾頭を搭載している人工衛星を破壊すること
【指令】おはよう、フェルプス君。 この人工衛星は今朝ある敵性国家から打ち上げられたものであるが、中に首都クラスの大都市を壊滅に帰するだけの核爆 弾を何個か搭載している。そしてこの世界各国にとって不気味な脅威となった人工衛星をコントロールする基地は、アドリア海の一孤島にある。基地は高性 能地雷原によって堅く防備されており、その鉄壁を誇る地雷原を設計したのはわが国から亡命したエンジニア、アーサー・ノリスである。
 そこで君の使命だが、この人工衛星を破壊することにある。例によって君もしくは君のメンバーが捕らえられ、あるいは殺されても当局は一切関知しないか らそのつもりで。なお、このテープは自動的に消滅する。 成功を祈る。
【スタッフ】
脚本: ウェスリー・ロウWesley Lau
原案: ジュディ・バーンズ&ウェスリー・ロウJudy Burns and Wesley Lau
製作: ローレンス・ヒースLaurence Heath
監督: レザ・S・バディイReza S. Badiyi
【ゲスト出演】
ラブ警部補:マイケル・ベイスレオンMichael Baseleon as Detective Lieutenant Rab
アーサー・ノリス:デニー・ミラーDenny Miller as Arthur Norris
コダール警部:ミルトン・セルツァーMilton Selzer as Inspector Koder
マリン将軍:バリー・アトウォーターBarry Atwater as General Marin
ストロム大尉:H・M・ワイナントH.M. Wynant as Captain Strom
キャサリン・ベラット:パトリシア・プリーストPatricia Priest as Kathrine Berat
ブロック将軍:バート・ノデラBurt Nodella as General Bloch
少尉:エリック・ホランドErik Holland as Lieutenant
【場所】@指令(媒体):小川の流れる画廊の中の赤いカーテンで仕切られた部屋のロッカーの中からオープンテープレコーダーを取り出す
A舞台:アドリア海にある島
【役割】ジム:ビルに侵入→警官
パリス:アーサー・ノリス
ダナ:サダール(ノリスの恋人)
バーニー:基地に侵入
ダグ:医師→警官
【道具】@催眠針
A爆薬
B探知機:地雷原の作動電波を探知
C心臓発作を起こさせる薬
【見所】(11分20秒)ノリス宅に侵入したパリスとダグは、ノリスが不在で女のところ行ったと推測する
(13分50秒)恋人のキャサリン・ベラットを射殺するアーサー・ノリス
(16分10秒)ノリスが帰宅したところを催眠針で刺し、パリスがノリスにすり替わる
(24分30秒)コダール警部がノリス宅に入り、ノリスに会ったことがあるというのをジムが聞く
(27分20秒)バーニーは基地内の基板の交換を完了する
(33分30秒)ジムが警官として心臓発作を起こすノリスを尋問し、銃のありかを自白させる
(26分00秒)ジムがコダール警部を階段で足をかけ、ダグが催眠針で眠らせる
(44分20秒)第21地区の作動スイッチが切られ、バーニーが基地より脱出する
【疑問点】@本当のノリスはその後、キャサリン殺しで逮捕されるのだろうか?
【粗筋】敵性国家から打ち上げられた人工衛星は核弾頭を何個か積んでおり、大都市を破壊するだけの威力があり、何とか阻止しなければならない。バーニ ーは潜水艦で千を越える地雷が埋められた基地のあるアドレア海に浮かぶ島にたどり着く。パリスとダグはアーサー・ノリス宅に侵入するが、ノリスは留守で 女のところに行ったと推測する。ノリスは恋人キャサリンにいろいろと機密を話したことで警戒していたが、誰かに怪しい電話をするところを射殺して遺体を捨 てる。一方、ジムは機密文書をビルに侵入して盗み出す。バーニーは地雷原のあるフィールドに爆薬を投げ込み、地雷が爆発したことでノリス(パリス)が呼 ばれる。パリスは第21地区の地雷作動スイッチを切り、その隙にバーニーが基地内に侵入する。そして、基板の交換を完了するが、パリスがキャサリン殺し の容疑で逮捕されてしまい、第21地区の地雷原スイッチが入れられて、バーニーが脱出できなくなってしまう。その後、コダール警部らがノリス宅を家宅捜 索している会話を聞き、コダール警部がノリスを知っているということが判明し、早くパリスとバーニーを何とかしなければならないと焦るジムである。早速、ノ リスを薬で心臓発作を起こさせ、ジムは警官として凶器である銃の在処を聞き出す。さらに、警察に連行されるパリスにコダール警部が会おうとするところを、 ジムが階段でコダール警部の足を引っ掛けて転ばせ、ダグが催眠針で眠らせてしまうのだ。一方、ダナはパリスの恋人として警察にやってきて、パリスが犯 人と証言するが、パリスに追及されて自分が犯人だと認めてしまう。そして、警官のダグがダナを連行するように見せかけて逃がす。その結果、容疑の晴れ たパリスは基地の司令室に電話をかけ、第21地区の作動スイッチを切るように伝える。そして、作動スイッチが切られ、バーニーは基地より無事脱出し、軌 道から外れて落ちてくる人工衛星を目撃するのだった。
【解説】この「地雷原突破!」では、IMFの想定していなかった事件や難題が次々と起こり、作戦の変更を大幅に修正しなければならない事態に陥るという珍 しいエピソードだ。最初の誤算は、パリスが扮するノリスが恋人を殺害したことにより、パリスが逮捕されてしまうことから始まる。これにより、地雷原を突破し て敵の基地に侵入したバーニーが脱出不可能になってしまうのだ。早速、ジムはノリスを薬で心臓発作を起こさせ、凶器の在り処を聞き出すのである。
 次の事件は、警察がノリス宅を捜索している中、偶然ジムらが耳にした情報で、コダール警部がノリスと面識があるということがわかる。警察に捕まってい るパリスをコダール警部が見れば作戦はすべてご破算になってしまう。早速、ジムとダグは警察署に先回りして、階段でジムがコダール警部の足を引っ掛け て転ばせたところをダグが催眠針で眠らせてしまうのだ。
 最後の難題は、パリスに降りかかるものだ。突然、ダナがパリスの恋人としてパリスが犯人と証言する。パリスはダナが自分を助けに来たことは百も承知 しており、また、自分がバーニーを助けるために警察署からいち早く出なければならないことを認識している。しかし、どういう展開で話を進めるかはパリスに は全くわからない。そこで、ダナは巧みに言葉の中で、パリスに自分が身代わりになるというヒントを与えながら、嫉妬のために自分が殺したという結論をパ リスに言わせ、最後に泣き崩れるという演技をして見せるのである。お互いに頭の切れる者同士でないととても演じきれないことであり、パリスはこの難題を クリアし、無事釈放されるのであった。脱出に成功したバーニーが軌道から外れる人工衛星が燃えて光るのを感慨深げに目撃するところでフィナーレを迎え る。


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