スパイドラマ倶楽部・別館-スパイ大作戦専門館



エピソードガイド7



154 対決!ハスラーの決戦 Break!
【目的】重要な証拠書類を撮影したマイクロフィルムを回収し、あわせて組織を壊滅させること
【指令】おはよう、フェルプス君。 この男ダッチ・クレッブは、南部における最大の非合法賭博組織を支配している。当局は情報収集のため捜査官フレッド・ス テンロック、通称トレドを潜入させていたが、ついに発覚、クレッブとその用心棒プレス・アレンに殺されてしまった。ところでその時トレドは重要な証拠書類を 撮影したマイクロフィルムを腕時計の中に隠し持っていたと思われる。
 そこで君の使命だが、そのマイクロフィルムを回収し、あわせて組織を壊滅させることにある。例によって君もしくは君のメンバーが捕らえられ、あるいは殺さ れても当局は一切関知しないからそのつもりで。なお、このテープは自動的に消滅する。 成功を祈る。
【スタッフ】
脚本: サム・ローカ&ジェームズ・L・ヘンダーソンSam Roeca & James L Henderson
製作: バリー・クレーンBarry Crane
監督: ポール・クラズニーPaul Krasny
【ゲスト出演】
ダッチ・クレッブ:カール・ベッツCarl Betz as Dutch Krebbs
プレス・アレン:ロバート・コンラッドRobert Conrad as Press Allen
フレッド・ステンロック/トレド:メド・フローリMed Flory as Fred Stenrock a.k.a. Toledo
ウェイトレス:フランシン・ヨークFrancine York as Waitress
ウィラード:アレン・ジョセフAllen Joseph as Willard
ティム・シャーキー:ロバート・マンデンRobert Mandan as Tim Sharkey
モーク:ハル・ニードハムHal Needham as Mork (uncredited)
【場所】@指令(媒体):ある建物のテラスでオープンテープレコーダーを聞く
A舞台:ニューオリンズ
【役割】ジム:強盗→ダニー・ジョーダン
ミミ:ミミ本人
バーニー:ビル(コンピューター操作)
ウイリー:強盗→ソンダース
【道具】@コンピューター誘導装置:ビリヤードの技術を5%上達させる
A通信機:耳に埋め込む
B誘導装置:9ボール内に仕込む
Cシカゴからの紹介状
D基板
【見所】(03分50秒)トレドが帳簿を時計型カメラに撮影しているところを見つかり射殺される
(08分20秒)ジムとウイリーが車の中からアレンのカバンを強奪する
(13分40秒)ビリヤード場でアレンがミミと再会する
(19分20秒)俺と組まないかと誘うクレッブに、女をくれたら金はいらないと答えるジム
(25分20秒)アレンとクレッブにトラックの中のコンピューター誘導装置を見せるミミ
(27分40秒)ウイリーとアレンの乗った車が強盗に会い、2万ドルを強奪される
(29分10秒)バーニーはアレンを車の中に呼び、二人で稼ごうと誘う
(34分50秒)そろそろミスをさせようかとバーニーが言うと、ジムがミスをする
(38分50秒)ハドソンが失敗したことで、アレンは外に出るがバーニーのトラックがいなくなっている
(39分50秒)ジムが150点で勝利し、シャーキーのお通夜だと言うクレッグ
(44分40秒)トレドを埋めたところから時計を発見するアレンに銃を向けるバーニー
【疑問点】@2回目の強盗犯人は誰?
【粗筋】プレス・アレンの元恋人で罠にはまって刑務所に入れられたミミが、復讐のためIMFに全面協力をする。IMFはダッチ・クレッブとティム・シャーキーの ライバル意識を最大限にいかす作戦を取る。ジムとウイリーは強盗に扮してアレンから現金を強奪する。ウイリーはシカゴからの紹介状を持参し、雇ってくれ とアレンに言うが、モークがウイリーに突っかかったところを反対に殴り倒してしまう。これを見ていたクレッブは欠員が出たら最優先で雇ってやれと言う。その 後、モークがクビになりウイリーがその後釜に座る。ジムはビリヤード場に現れ、エンディゴットよりいい腕の奴がいると連絡が入り、アレンが出向くが、そこで ミミと再会するのだ。ミミは酔ったふりをして、ジムに新しい女ができたと愚痴をアレンにこぼし、よりを戻したいと匂わせる。ジムの腕を見込んだクレッブは俺 と組まないかと誘うが、この女くれたら金なんかいらないと返事をする。ホテルで待っていたミミは、ジムが他の女を連れていくのを見て怒るが、ジムは無視 し、アレンがミミをやさしく慰めるのである。ミミはアレンとクレッブにいい物を見せてあげると言い、外に止めてあるトラックの中のコンピューター誘導装置を見 せ、バーニーのことをミサイル追跡ステーションで働いていたと紹介する。ウイリーとアレンの乗った車は再度強盗に遭い、2万ドルも取られてしまい、"弁解 の余地はない、全額弁償しろ、今度やられたらクビだ"とクレッブは怒る。そして、バーニーはアレンを車の中に呼び、二人で稼ごうと誘い、玉のカラクリについ てティム・シャーキーに持っていく。各地から掛け金が集まり、ジムとハドソンがビリヤードで勝負をすることになる。ジムが先攻で玉をどんどん沈めていき、ハ ドソンもティム・シャーキーの顔が曇るが、先に149点リードされても逆転は可能だとバーニーは悠然と話す。そろそろミスさせようかとバーニーが言うと、ジ ムはミスをしてしまう。一方、ハドソンも順調に点数を重ねていき、ハドソン147点、ジムが146点と接戦になるが、あと3点で勝負がつくところでハドソンが 失敗してしまう。アレンは慌てて外に出るが、トラックは見あたらず、ジムが150点で勝利する。その後ウイリーは玉と基板をこっそりすり替え、シャーキーの お通夜だと言うクレッブに9番の玉を見せろと言って確認するシャーキーだが、何も発見されず、アレンに死んでもらうと言い残して帰る。その後、ジムはクレ ッブにアレンが裏切ったと言うのである。どちらにも顔向けできないアレンにウイリーはトレドの時計が高く売れると教えるのだ。アレンはシャーキーにトレドの 時計のことを話し、アレンの遺体を埋めた場所に行く。そして、アレンが時計を発見したところ、貴様には用がないというシャーキーにバーニーが登場し、腕時 計を押収するのである。ジムはミミに"君がいなかったら今回の任務は成功しなかったかもしれない"と言い、またIMFの仕事を手伝ってもらうことに同意する ミミであった。
【解説】従来の「スパイ大作戦」では、IMFのメンバーが突然いなくなっても何の説明もされないのが習慣となっていたが、このエピソードからケーシー役のリ ンダ・デイ・ジョージが産休を取るにあたって、劇中でジムはケーシーがヨーロッパに出張していることを説明する。これは極めて異例のことである。リンダ・デ イ・ジョージが再び出演するのが間違いなかったから、ケーシーが出ないことを不審に思う視聴者に対してのリップサービスかもしれないが、まさか、産休で 休んでいると言うこともできないのでこのような設定にしたのだろう。
 また、ケーシーの代役のミミが初登場するが、彼女は以前、今回の敵アレンの情婦で、アレンの陰謀で刑務所に入れられ、仮釈放中の身という設定で、ア レンへの強い復讐心からかIMFに協力するのだ。ミミを演じるバーバラ・アンダーソンの演技が素晴らしかったからか、リンダ・デイ・ジョージが復帰するまで7 話に渡って出演することになる。また、IMFがこのような形でメンバーをスカウトするのも初めてのことである。
 バーニーが今回用意する秘密兵器は、コンピューターを使ってジムのビリヤードの技術を5%上達させるというものである。5%だけの上達ということは、全 くの素人ではほとんど効果が現れないということだが、ジムにとってはそれで十分であった。この秘密兵器のおかげでジムは全くミスをしないで玉をポケット に入れていくシーンが展開される。このことで、ジムが射撃だけでなくビリヤードの達人でもあることを我々は知るのだ。
 IMFの取った作戦は、この秘密兵器をアレンに見せて自分のボスを裏切らせ、商売敵のボスであるシャーキーと手を組ます。ところが、シャーキーの手下が ジムにビリヤードで負けることにより、シャーキーにも顔向けできない四面楚歌状態になってしまう。そこへ、ウイリーが殺された捜査官の時計が高く売れると 助言することで、アレンは遺体を埋めた場所に行って時計を発見したところでIMFが踏み込むのであった。


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