スパイドラマ倶楽部・別館-スパイ大作戦専門館
エピソードガイド7
|
【目的】「将軍」の正体を突き止めるとともに、シンジケートボスの殺人事件の確証を掴むこと
【指令】おはよう、フェルプス君。 容疑が十分でも証拠がないため犯罪シンジケートのボス サム・デクスターのその女ヴィッキー・ウエルズ殺しに関して警察 は最後の詰めを欠いている。デクスターは現在脱税によって服役中であるにもかかわらず、そのシンジケートはデクスターの影のパートナーによって仕切られ 依然莫大な水揚げを誇っているが、その影のパートナーは「将軍」とだけしか分かっていない。
そこで君の使命だが、「将軍」の正体を突き止めるとともにデクスターのヴィッキー・ウエルズ殺しの確証を掴むことにある。例によって君もしくは君のメンバ ーが捕らえられ、あるいは殺されても当局は一切関知しないからそのつもりで。なお、このテープは自動的に消滅する。 成功を祈る。
【スタッフ】
脚本: ダグラス・ワイアDouglas Weir
製作: バリー・クレーンBarry Crane
監督: レザ・S・バディイReza S. Badiyi
【ゲスト出演】
サム・デクスター:デーン・クラークDane Clark as Sam Dexter
アーサー・レイノルド:ロバート・リードRobert Reed as Assistant District Attorney Arthur Reynolds
ベン・マードック:フランク・R・クリスティFrank R. Christi as Ben Murdock
ゴードン:トニー・ヤングTony Young as Gordon
ポール・ルイス:レオナルド・ストーンLeonard Stone as Paul Lewis
ロリマー:ジャドソン・プラットJudson Pratt as Warden Lorimer
バリー:スタック・ピアースStack Pierce as Barry
将軍:ヤン・ピータース Jan Peters as The General
ヴィッキー・ウエルズ:バーバラ・ローデスBarbara Rhoades as Vicki Wells
【場所】@指令(媒体):波止場のある一室の机の引き出しからオープンテープレコーダーを取り出す
A舞台:アメリカ国内
【役割】ジム:デヴィッド・サイモン検事
ミミ:サリー・ブーキッチ
バーニー:ブレイニー(殺人と脱獄未遂の囚人)
ウイリー:囚人(暴行傷害)→マードックを車ではねる→医師
ジャック:ベン・マードック
【道具】@催眠針
A電話交換機
【見所】(04分20秒)脱税をタレ込んだのはガールフレンドという電話が入り、彼女を事故死させるサム
(11分10秒)ウイリーは襲いかかるサムを子供扱いするが、バーニーがウイリーを叩きのめす
(16分40秒)今後面倒見てやるとサムが言うと、あまえさんの道具じゃあるまいしと断るバーニー
(20分10秒)レイノルドがミミのアパートに入り、地図を持ってもう一度確認したいと言う
(24分10秒)マードックが手袋をしてアパートに入り、ジムが催眠針で刺してジャックがすり替わる
(26分50秒)ウイリーの車にジャックがはねられ、病院のベッドで将軍がやったと言い死んでしまう
(29分30秒)サムとレイノルドのやりとりをジムはテープに録音し、レイノルドは逮捕される
(37分10秒)アベックが止めた車に乗れとサムがバーニーに銃を突きつける
(40分20秒)マードックが555ー6173に電話したところを警官隊が踏み込む
(44分20秒)ジムとウイリーが踏み込み、銃を取られて将軍からこのぬけ作と言われるサム
【疑問点】@将軍の顔は判明したが、名前は何というのだろうか?
【粗筋】脱税の罪で刑務所に入れられる前日、ヴィッキーと一時を過ごすサムに、タレ込んだのはガールフレンドと電話が入り、車のブレーキオイルを抜いて ヴィッキーを事故死に見せかけて殺害する。ジムはワシントンから派遣された検事ということで、ベン・マードックに強引な尋問をしてレイノルドから非難を浴び るが、マードックは目撃者が見つかったことを刑務所のサムに伝える。刑務所ではウイリーがビリヤードを独り占めして大きな顔をしているところへ、サムの手 下がどかそうとすると、反対にやられてしまい、怒ったサムも子供扱いにする。そこへバーニーが現れ、ウイリーを殴り倒してしまう。今後、面倒見てやると言 うサムに、おまえさんの道具じゃあるまいしと断るバーニーであるが、バーニーが脱獄計画を練っているのを発見するゴードンに、ここに入れば誰しも考えるも のだが、成功した試しがないとサムは相手にしない。一方、検事局に証人として現れたミミは、ヴィッキーの親友であり、サムが黒の4ドアの車で逃走したと 証言する。その後、レイノルドがミミのアパートに入り、地図を持ってもう一度確認したいと言い、あの日黒の車はなかったと主張して背景を探ろうとするが、 帰ってくれとミミはレイノルドを追い出す。さらに、マードックが手袋をはめてミミの部屋に入りミミを襲おうとするが、ジムが背後からマードックに催眠針を刺し て眠らせ、ジャックがすり替わる。そして、アパートの外で、ウイリーの車にジャックがはねられ、病室のベッドでジャックは将軍にやられたとレイノルドに言い 残して死んでしまう。ジムとレイノルドは刑務所のサムのところに行き、マードックが将軍に殺されたことを伝え、将軍の正体を聞き出そうとすると、サムは惚 けてジムが席を外している間に、サムとレイノルドの交わした会話をテープに録音してレイノルドを逮捕してしまう。親友のマードックに死なれ、レイノルドも逮 捕されて孤立してしまうサムが、バーニーに脱獄に1万ドル出すと持ちかけると、バーニーは5万ドル欲しいと要求する。そして、話が纏まり二人は脱獄を決 行するが、脱獄ルートが石で塞がれて脇道を行くことになり、二人は予定とは3キロ離れた出口に出てしまう。たまたまアベックが止めていた車に乗せられて しまうバーニーである。ジムはバーニーが別の出口から出たことを知り、追跡するチャンスを失ってしまったことから、将軍のところを突き止めるにはマードック の口から聞くしか方法がないとし、眠っているマードックを起こして将軍の場所を聞き出そうとするが吐かない。そこで、ウイリーは将軍のいるところがわかっ たと告げて退室する。その後、縄を自分で解いたマードックは、555ー6173に電話すると、警官隊が踏み込むのだ。ミミはその電話番号からセダーテラス2 82と割り出し、ジムたちが現場へ向かう。サムとバーニーが将軍のところに辿り着き、サムは将軍とバーニーに銃を向け、バーニーのことをぬけ作とバカにす るのだ。そこへジムとウイリーが踏み込み、サムから銃を取り上げ、今度は将軍からこのぬけ作野郎と罵られるサムである。将軍の部屋の奥にはコンピュー ターが隠されており、シンジケートの内容が一目瞭然だと言うジムであった。
【解説】1960年代後半に放映された「プリズナーNo.6」というイギリスのスパイドラマがあるが、その中に「将軍」とタイトルされたエピソードがある。主人公 のスパイが将軍の正体を突き止めると、実は巨大なコンピューターだったというものだ。今回の「将軍の仮面をはがせ」では、邦題にも示される通り、IMFは 「将軍」の正体を突き止めるのが任務となる。しかし、本エピソードは「プリズナーNo.6」とは違って「将軍」は人物であるものの、巨大なコンピューターが発 見されるシーンが続き、何か両者に類似したものを感じてしまうのは私だけであろうか?
IMFは脱税で収監されているデクスターの殺人事件の立証とデクスターの留守中に代理を務めている「将軍」の正体を掴むために、数々の作戦を打ち立て る。ウイリーとバーニーが囚人として刑務所に潜入し、ウイリーがビリヤードを独占しているのをデクスターの手下がウイリーを排除しようとして反対にやられて しまう。これに怒ったデクスターもウイリーは子供扱いだが、そこにバーニーが登場してウイリーを殴り倒すことにより、デクスターから一目置かれるようにな る。そして、脱獄を計画していることをバーニーは匂わす。ミミはデクスターの殺害現場の目撃者を装って嘘の証言をでっちあげ、ジムは中央から派遣された 検事という役柄である。ミミを殺そうとするデクスターの手下マードックを眠らせ、マードックが交通事故で将軍にやられたと言い残して死ぬことを偽装する。さ らに、検事のレイノルドがデクスターと繋がっているのを立証し、レイノルドは逮捕される。こうして、デクスターの周囲にいる人物を引き離して孤立化する戦法 を展開する。
困ったデクスターはバーニーに脱獄の手配を頼むが、脱出口が塞がってしまい、IMFの用意していた車に二人が乗らなかったので追跡不能になってしま う。そこで、監禁しているマードックの口を割ろうとするが吐かないので、ウイリーが将軍の居場所がわかったと告げて退室すると、自力で縄を解いたマードッ クが将軍邸に電話をし、その電話番号から将軍の居場所を突き止めるIMFである。
最後の将軍邸における三人のやり取りはユーモラスに描かれている。デクスターは将軍とバーニーに銃を向けて、バーニーを抜け作と馬鹿にした態度を取 る。そこへ、ジムとウイリーが踏み込みデクスターの銃を取り上げると、今度は将軍からこの抜け作野郎と言われてしまうデクスターであった。 |
|
|
Copyright (c) from 2001 BONBEL
|